上場ゴールと批判されたgumiが一転して黒字化


上場ゴールと揶揄され大幅な業績の下方修正の見通しの発表によって、
大きく株価を落としたgumiではあるが、徐々にその業績は良化している模様。今後どうなるのか

gumiが2015年4月期の黒字見通しを発表

 ソーシャルゲーム開発・運営のgumi(東証1部)は6月1日、2015年4月期の連結営業損益が4億1600万円の黒字になる見通しだと発表した。昨年12月の上場時に黒字見通しを公表していたものの、3月には4億円の赤字に転落すると発表し、新興市場に「gumiショック」が広がるなど波紋を呼んでいた。

出典 http://bizmakoto.jp/

3月に赤字の見通しを発表し、gomiとまで揶揄されたgumiではあるが、なんとか黒字になるようだと発表。
早期希望退職者の募集などコストカットを徹底的に行ったことが効を奏し、4億円程の黒字になった模様。

http://kigyo-ka.com/00027/
上記記事の通り、上場ゴールと揶揄されていたものの、業績を黒字までもっていったことで、今までのスケールにはならないものの安定路線を進むのではないだろうか。

上場ゴールを作るのは証券会社

http://kigyo-ka.com/00099/

この記事で、上場時の主幹事の役割を扱ったが、このとき主幹事証券会社からすると値を上げれば上げるほど利益になる。それもあって当然主幹事企業は少し無理をしてでも株価を上げようとする。

また、VC(ベンチャーキャピタル)も基本的にはこれに絡んでいる。VCはベンチャー企業に投資し、株式を引き受けるわけであるが、上場によってそのリターンを得る。だからこそ、スモールIPOが増えているし(上場してくれないと株式がお金に変わらない)、基本的には上場後にも株を持ち続けることは少なく売り払うケースが多い(上場後の伸びは一般的にはそこまで大きくならずリターンに乏しいため)。

gumiの場合もgumiが意図的に引き起こしたというよりは、その周りにある証券会社やVCがこれらの上場ゴールを引き起こしたと言ってもいいだろう。gumi自体はいたって普通に経営を続けている。

gumiの業績は回復しきらず

とはいえ、gumiの業績は改善しきっていないのが現状である。
gumiの中で8割以上の売上高を占める『ブレイブフロンティア』の課金率は低下しており、売り上げが落ちている。その他のゲームの中で好調を維持しているものが存在するという好要因もあるものの依然として期待を持てる状況ではない。

特に問題なのが海外展開だ。
パズドラしかり未だにどのソーシャルゲームも海外展開がうまくいっていないように見える。gumiの株価はそうした海外展開などへの期待を込めたものであろうから、その点をクリアするかどうかにこれからがかかっているだろう。