ストリーミングプレイヤーが新たなテレビの形を創る


動画サービスは新たな時代を迎えている。
そして、その中でテレビのモニターをネットの画面に変えるデバイスが注目を浴びている。

熾烈を極めるストリーミングプレイヤーの競争

Google Chromecastというデバイスをご存じだろうか?
下の画像のデバイスなのだが、これをテレビに接続するとネット上の動画をテレビで見ることができる。さしづめパソコンのモニターとしてテレビを使うようなイメージだろうか。そんな形で動画をテレビで見ることができる。このような機能を持つデバイスをストリーミングプレイヤーと呼ぶ。
パソコンに一度取り込んだ動画ではなく、web上の動画を再生できるのが特徴だ。

chromecast
出典 http://www.amazon.co.jp/

さらにはamazonがストリーミングプレイヤー、「Fire TV Stick」を発売し、Amazonでも1番のセールスを記録している。リモコン付きとなっていることから使い勝手がよくGoogleのものを上回るセールスが期待されている。

動画はテレビで見る時代

このストリーミングプレイヤーを利用することによってNetflixなどの元来TVにNetflixボタンを搭載して視聴するようなテレビと一体型の動画閲覧サービスだけでなく、以前紹介したようなamazonの動画(『amazonが動画サービスを開始』参照)などの有料動画視聴サービス、YouTubeなどの無料動画視聴サービスをテレビで閲覧できるようになる。

動画サービスを展開する企業、特にそのクオリティが求められる有料動画視聴サービスにとってみればこのデバイスは非常に大きな力がある。パソコンのモニターで見るとどうしても劣って見える動画でもテレビの画面で見ればひとたびテレビ番組に勝てる可能性がある。

テレビ局は正念場

遠い先でもテレビがなくなることはないだろう。ただしテレビ局の番組を見ることはなくなり、スマホ上で番組の一覧を見て、テレビの画面でネット番組を見る時代は来るかもしれない。
今までテレビ局の番組が有利だったのはそれがテレビの画面で見れるからだ。とりあえずつければ何かしらやっているし、そのことにより大きな制作費も割いている。ところが、これからはそうはいかない。テレビ番組をスマートフォンをリモコンにして、ネット番組に合わせることもできるようになる。

このネット番組の最大の強みはジャンルなどを非常に多種多様に制作できることだ。決して今のテレビ局の番組ほど視聴数がなくてもロングテールで視聴が生まれればその総数はどんどんとテレビ局を越えてくる。そもそも、テレビ局というものがなくなる時代もあってもおかしくないのではないだろうか。