11.6兆円の借金をできる日本唯一の企業ソフトバンク


日本有数の大企業ソフトバンク。
実はその抱える借金は11.6兆円におよぶ。それだけの借金をできる唯一の企業がソフトバンクであろう。

ソフトバンク、膨らんだ負債は11.6兆円

ソフトバンクの時価総額は8兆円近くに上り、日本では第7位の企業である。創業者が存命の企業の中では当然ダントツ。これだけの数字を生み出したソフトバンクであるが、実は負債が11.6兆円存在する。売上高が8.6兆円に対してこの負債額はあまりにも大きい。

その借り入れはおおよそ買収に回されている。米スプリントを1.6兆円で買収するなど近年では大型の買収が目立つ。借り入れのスタイルで目立つのは社債だ。個人向け国債は非常に人気であり1.45%ながらすぐに売り切れる。非常にソフトバンクが注目されていることも分かる。

キャッシュは買収に使う

それらの資金もほとんど全てが買収に費やされているように思う。ソフトバンクでの新規事業というのは特段真新しいものはないし、おおよそ新たな市場をとりにいく行為は買収によって行われている。もともとボーダフォンを買収してキャリアに参入したソフトバンクからすればその領域を広げることはゼロからではなく、買収によって行うという戦略なのだろう。

そして、買収したスプリントも携帯会社である。アメリカへとその市場を広げるために買収を行っているのだろう。現在はスプリントはうまくいっておらず、今後売却があるのではとの噂もあるがアメリカの市場を諦めることは当然ないだろう。それはニケシュ・アローラ氏を後継者に指名したことからも明らかである。

借金する力があるのがソフトバンク

ソフトバンクの借金が11.6兆円ということはそれだけ借金が多いという意味ではマイナスともとれるし、自己資本以上に買収によってレバレッジをかけ売り上げを生み出しているというプラスにもとれる。
ただし、間違いなく言えるのは日本でここまでの借金ができるのはソフトバンクしかいないだろう。孫正義氏が今まで10兆円規模の経営を成功させてきたという今までの実績が高く評価されているに違いない。これだけの規模で経営をできるのは孫正義氏以外にはいない。

主な借入先となる銀行から大きな借り入れをしていることもあって、銀行からすれば貸してしまった以上なんとしても回収しなくてはいけないお金であることもあって今さら後には引けないので貸し渋りもない。孫正義氏はそれをある程度計算して大きなレバレッジをかけているのだろうか。いずれにせよ異常なレベルの大きな経営規模となっている。

これまでもソフトバンクは借金を抱えてきた

実は、ソフトバンクは『今にも潰れる』と囁かれてきたことで有名である。それはソフトバンクの経営姿勢が常に新たなことをするチャレンジングなものであることも大きいが、もっとも大きなところでは今までも大きな借金をして買収を繰り返してきたからである。そんな風に潰れると噂していた者達が先に潰れていったという。

大きなリスクを時に背負いながらも常に利益を出し続けてきたソフトバンク。その経営にはこれからも注目であり、スプリントの売却などあればまた大きな買収があるかもしれない。