Uberが資金調達で7.5兆円まで成長


タクシーの配車アプリであるUberが7.5兆円の時価評価額を付けた。
驚異的な勢いで成長する同社がこれからのユニコーン企業を引っ張る。

Uberが7.5兆円の評価額で資金調達を発表

米カリフォルニア、サンフランシスコに拠点を置く、タクシー代替サービスの Uber が調達後の評価額625億ドルで、21億ドルの調達を計画していると本日報道された。

出典 http://thebridge.jp/

Uberの時価総額が評価額にして7.5兆円となった。2015年8月時点で同社の評価額は510億ドルの日本円にして6兆円であったからこの短期間で+23%ほどの成長を果たしたことになる。1年間に換算すると+86%ほどの成長率になり、1年で2倍近い高い成長スピードであることが分かる。

http://kigyo-ka.com/00323/

この記事の通り、シャオミが評価額を落としたのとは対照的にUberは好調を維持している。Uberの総収益が1兆2000億円ほどになる見込みだと報じられており、今回1200億円ほどの資金を新たに調達した。

世界最大のユニコーン企業であるUber

現在、未上場にして時価総額10億ドル以上(日本円にして1200億円程度)のスタートアップをユニコーン企業と呼ぶが、その数は141社ほどだと言われている(2015年10月現在)。そして、その中には残念ながら日本の企業は存在せず、6割ほどのユニコーンがアメリカに本社を持つ。
なお、日本には時価総額10億ドル以上の企業は678存在するが、その全てが上場企業であり(厳密にはDMMなど1000億円以上の時価総額を有するであろう未上場企業が存在するがスタートアップではないためユニコーンの定義は満たさない。)、また日本国内でも678しか存在しない規模の企業が未上場で世界に141社も存在するというのは今の時代のトレンドを表している。

その中で最大のユニコーン企業であるのがUberである。7.5兆円を越える時価総額を誇る企業は日本では9社しかないことがその規模の大きさを物語っている。なお、日本国内でUberに最も近い規模の企業はソフトバンクだ。ソフトバンクが創業37年目であるのに対し、Uberは7年目である。これだけ短い期間でここまでの地位に成長したベンチャーは他にはそうそうない。
これほどまでの急激なスピードで成長を遂げることが現在の特にIT分野のスタートアップの特徴であろう。現在はスタートアップバブルとも言われているが、それだけ大きな資金が流れているほどに期待を寄せられていることは言うまでもない。

今後ユニコーンバブルは拡大するか

シャオミは決して好調ではないものの、Uberは素晴らしい成長を続けている。このようにユニコーン企業はかなりの数があり、少なくともVCの資金は1つの会社に依存することはない。3兆円の時価総額を誇るAirbnbや2兆円の時価総額をSnapchatなど今後Uberを抜く可能性のある企業が控えている。

ドットコムバブルを彷彿とされるほどに多くの資金が流れるITスタートアップではあるが、今後もそうした傾向はまだ続くように思える。IT産業は次々と新たなテクノロジーによって拡大する為、その市場規模も伸びるであろう予測を考えると自然な話である。今後Uberを越えるユニコーン企業は出てくるだろうか。