アルファベット決算も検索頼みは変わらず


今や世界一の企業となったアルファベット(旧Google)。
そのアルファベットが第1四半期決算を発表した。相変わらず検索頼みの収益は変わらないがはたして…

アルファベットが四半期決算を発表

世界最大の企業であるアルファベットが第1四半期決算を発表した。
利益、売上高ともにアナリスト予想を下回り、売上高は約1兆8000億円(前年同期比18%増)、純利益は約4670億円(前年同期比20%増)だった。

アルファベット内でもグーグル事業(検索エンジンや広告)以外の売り上げは未だ3分の1程度にとどまり、全体として赤字で終わっている。大部分を占めるオンライン広告に関しては鈍化が響き、そのことによりアナリストの予想を下回ることとなった。

新事業が伸び悩むアルファベット

もともと、アルファベットとして再編成した際にグーグルの事業の売り上げに占める割合は約90%であった。様々な研究や事業に注力するアルファベットではあるが、グーグル事業による売り上げが圧倒的にあることが分かる。グーグルで行う事業が、広告・検索・動画・地図・アンドロイドなど、アルファベットの子会社として行う事業が自動運転・高速インターネット・ライフサイエンスなど存在する。

グーグルの主な収益源である広告ビジネスは、スマートフォンの普及などの影響もあり伸びは鈍化しており(スマートフォンでは広告収益が比較的低いものに留まる)、新しい分野で補完を目指している。しかし、他の分野の成長はグーグル事業を穴埋めするほどではない。

未だグーグル一強のアルファベット

検索エンジン連動広告(グーグルドットコム)事業における売り上げは143億ドルである。また、アドネットワーク事業の収入は37億ドルで、広告の売り上げは180億ドルになっている。この数字は、広告会社に支払う費用を除いた売り上げ202億6000万ドルの中のものであり、発表した売り上げと同じ水準のものではないが、そういった費用を含めた売上高の中で広告は90%ほどとなっている。

様々な方面へと関心を寄せているイメージではあるものの、それでもグーグルという検索エンジンによる売り上げが圧倒的だ。新しいサービスが生まれることはそれほど難しいということが分かる。