アップル、iPhoneの減速が響き、13年ぶり減収


アップルが2016年1~3月期決算を発表し、13年ぶりに減収となった。
iPhoneの販売台数減少が大きく響いた結果で、今後新たなラインナップが登場することが望まれるだろう。

アップル13年ぶりの減収

アップルが2016年4月26日に2016年1~3月期決算を発表した。
売上高は前年同期比13%減の約5兆6300億となり、アップルの減収はなんと13年ぶりとなる。

大画面モデルを出したことで昨年は絶好調だったiPhoneの売り上げが大幅に落ち込んだ。また、ドル高による海外収益の目減りや新興国市場の減速も響いた。
今や売り上げの多くがiPhoneであるアップルにとってはその売り上げは会社を左右する最重要項目である。その影響が色濃く反映されたことと言えるだろう。

響く販売台数減少

経常利益は22%減の105億1600万ドルで、実質的な1株利益は1.9ドル(前年同期は2.33ドル)となっている。
この大きな要因となったのは中国での売上高が26%減と減少に転じたことである。シャオミなど中国国内での他の比較的安価なスマートフォンに顧客が流れていった可能性も高いだろう。

iPhoneの販売台数は16%減の5119万台で、Macは12%減の403万台だった。昨秋に大型モデル投入を行ったiPadも19%減の1025万台だった。おおよそ全てのデバイスについて販売台数が減少している。

好調の機種も

しかし、腕時計型端末であるApple WatchやApple TVなどを含む上記3つのデバイス以外の売上高は30%増だったソフトウェアの売上高も20%増と好調が続いている。
主力ラインナップは販売台数が減少するものの新たなラインナップが盛り返している。

全ての企業に共通することで、どんな商品も必ず衰えがくる。ましてや世界のほとんどのシェアを誇るiPhoneはもうこれ以上シェアを伸ばすのはなかなか難しいだろう。

iPodやMacが主力ラインナップであったところにiPhoneを生み出し世界一の企業に躍り出たように、今のアップルにも次世代の新たなデバイスが生まれることが期待される。