LINEの上場がついに決定


最大のスタートアップがついに上場だ。
今まで何度と苦渋を舐めていたLINEの上場がついに決まった。今後の展望ははたして。

LINEの上場決定

LINEの上場がついに決定した。2016年06月10日、東京証券取引所とニューヨーク証券取引所が上場を承認した。今回の上場にあたって約1000億円を調達する計画になっており、この資金は海外事業の強化や新サービスの開発などに充て、成長を目指すのだという。

時価総額は予想の通り、6000億円規模と見られており、今年のIPOでは最大だ。LINEは現在韓国のNAVERの100%子会社であり、上場後も親子関係は続いていく。

LINE今後の見通しは

これまで再三の苦渋をなめてきたLINEがついに上場を果たすことになった。上場が噂されながらも何度も中止され、さらには資金決済法違反もあるなど、今回も不安視されていたLINEの上場であったが無事行われることになりそうだ。今年のIPOの中では当然最大であるため、否が応でも注目が集まるだろう。日本のスタートアップ(厳密には韓国のNAVERの子会社)では間違いなく最大の企業であり多くの業界からの期待は大きい。

LINE、2016年Q1の決算を発表

本誌でも扱った通り、LINEの売上高は四半期で341億円。2015年12月期の売上1207億円を上回る数字になりそうだ。2016年12月期は黒字転換を目指している。11年のサービス開始から5年の今2016年6月現在世界でのMAU(月間利用者数)は2億人を超える。この数字は成長が鈍化しているのは周知の通りであり、あとはいかに収益化を測るかにかかっている。その他LINE MOBILEのサービスなどLINEブランドのサービスも続いており、我々の生活にとってLINEは欠かせないものになっているだろう。

LINE株の行方は

LINE株ははたして買いなのだろうか。2億人のユーザーを抱えている企業の時価総額が6000億円というのは安いように思える。5億人ほどのユーザーのワッツアップが2兆円ほどで買収されたことから考えるとその数字は低いだろう。(今ではユーザーは9億人を超えている。)

問題は、収益化の面で不安が見られるという点である。LINEは広告による収益の割合を増やしているが、LINE上のトークを利用した企業とユーザーのコミュニケーションはあまりうまくいっていない。メッセンジャーとしてのビジネス上の可能性が疑問視されている部分もあるだろう。