ゲーム実況動画は一大産業に


ニコニコ動画などで人気を博したゲーム実況動画。
サブカルチャーでしかなかったジャンルは今や一大産業にまで成長している。

熱狂的人気を誇るゲーム動画

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YouTubeの中で上位を占めるジャンルの1つがゲーム実況動画である。世界で最も稼ぐYouTuberであるピューディパイもまたゲームの実況を行う。多くの若者がスキマ時間にYouTubeを除く中で人気ジャンルとして長く存在し、その市場を見出した企業が積極的に参入してきたのは最近のことである。

当然従来から存在するアイドルなどのライブ動画や、ニコニコ動画などの『踊ってみた』のような音楽系のコンテンツに対しゲーム実況動画はビジネスとして完成していない。ただ、スマートフォンゲームなどの市場が高成長していることもあってゲーム自体のコンテンツとしての魅力がアップしているのだろう。そのせいあってかゲーム動画に焦点が当たっている。

Kamcordがゲーム動画の収益化を

ゲーム攻略動画の共有サービスである『Kamcord(カムコード)』はシリーズCで約10億円の資金調達を行っており、評価額は100億円以上になっている。その特徴として、ゲーム動画のライブストリーミングをする配信者に対してギフトを送ることによって投げ銭をすることができるようになっている。YouTuberがそれであるようにもはやゲーム動画の配信者は芸能人的な人気を誇っており、そのせいもあってか熱狂的なファンがつくことも多い。その点においてアイドルのライブ配信に近いようなことが起こっているようである。

未だ市場が定まっていない動画サービス、広告という今まで当たり前だった選択肢が難しい以上、こうした形でユーザーがコンテンツに課金することができれば可能性が広がるかもしれない。こうした形のプラットフォ-ムでは、いかなる形であればユーザーが気持ちよく課金するかということを考えるようになるだろう。その中で最も原始的でかつ最大の方法が恋愛感情を利用したアイドル産業であるだろう。自分の好きなアイドルを喜ばせたい、アイドルと触れ合いたいからこそコンテンツに課金する。シンプルかつ強力な方法だ。

ゲーム動画などのジャンルでは、その場を盛り上げるための方法の1つとして投げ銭をするという文化がある。その投げ銭の額が大きければ大きいほどに配信者は過激なパフォーマンスを行うなどの傾向も見られる。その場が熱狂するのであればお金を払う、というのもまた1つの人間の欲求に基づいた方法だ。
その他には何があるだろうか、知りたいという欲求に対しても人はお金を払うだろう、そこでしか知れない情報を配信するなら気になって課金するかもしれない。動画コンテンツはまだまだ大きな可能性を秘めている。