新生大塚家具が大失速で早くもピンチ


大塚家具が早くも正念場を迎えている。
ケンカの終了後にはセールに打って出たはずだったが、未だに業績は戻らないようだ。

大塚家具が大赤字

http://kigyo-ka.com/00162/

すさまじい親子ゲンカで話題になったのが大塚家具。娘久美子氏が勝利し、大塚家具の経営権を引き続き握ると、父勝久氏は匠大塚なる新会社を設立した。
その大塚家具はすでに正念場を迎えている。

大塚家具が8月に発表した半期決算では、売上高は前年同期比20%減の約240億円、営業利益は19億円を超える大赤字になっている。2006年には、売上高700億円を超え、経常利益も53億円に達していた大塚家具であるがもはやそれまでの姿はない。

大塚家具の中間層戦略

同社は、創業者である父勝久氏が一代で築き上げた企業で、会員制で顧客を囲い込む販売戦略でここまで大きくなった。しかし、時代の流れもあって家具の市場で結果を出したのはニトリやイケアなどの低価格のブランド。大塚家具は新社長の娘久美子氏の掲げる中間層の顧客を取り込む路線で走ることになった。

一時は2015年12月期に黒字まで回復したのだが、そう長くは続かなかったようだ。わずか半年で大幅な赤字になっている。
家具は頻繁に購入する商品ではないため、在庫の回転が遅くなる。そのこともあって、ある程度高価格帯で商品利益率を50%ほど確保することが必要になる。

イケアにニトリでも苦戦する家具市場

イケアやニトリは郊外に店舗を構え、固定費が大塚家具よりかからない部分が大塚家具と異なる。その点においてうまく機能しなかったというのが実のところではないだろうか。また、ニトリは雑貨を多く揃えるなど回転率を高める工夫をしている。

そういった転換を最大手もしており、大塚家具も何らかの対処をしない限り難しいのではないだろうか。