フリーランスとして活動する7つのメリット


フリーランスという言葉を知らない者はいないだろう。
企業に雇われず、個人の裁量度合いが大きくなる働き方の1つである。

これからの時代を見据えた国の動き

2016年10月20日、経産省は新しい働き方を促進するために「フリーランス促進」研究会を立ち上げた。現在の経済産業大臣である世耕経済産業大臣は「従来の日本型雇用システム一本やりだけではなく、兼業や副業といった働き方やフリーランサーのような働き手ひとりひとりの能力を柔軟な働き方で引き出していくということが重要」という発言をした。すでに国を挙げてフリーランスや起業を増やそうという動きをしている。

近年、クラウドワークスやランサーズなどといったフリーランスのためのWebサイトが発達している。能力の高い人材は時間・場所に縛られることを嫌う傾向も徐々に顕著になってきており、ますますフリーランスとして生きる人々は増えていくであろう。
そこで、今回はフリーランスとして働いた場合に生まれるメリットを7つにまとめてみた。

1.時間と場所から解放される

企業に勤めた場合、必ず「就業規則」というものに縛られる。
これはサラリーマンである以上避けられない。おそらく東京をはじめ日本全国のほとんどの企業では「朝9時出社」が義務付けられている。そして基本的にオフィスで働くことが前提だが、フリーランスとして生きていく場合は関係ない。

好きな時間に好きな場所へ行き、好きなタイミングで仕事をすることができる。企業に雇われない以上、1日でどんなに働いても働かなくても誰に咎められない上にその行動の仕方は自由である。労働時間出社場所などを気にする必要性がないことから、日常を快適に過ごせることは大きなメリットである。

2.満員電車に乗らなくて済む

最近ではフレックスタイム制を取り入れている企業も多いが、その中身を見ていると実質的にほぼ定時通りに運行している企業が多いのではないだろうか。労働時間の自由度を高めることは重要であるが、同時に首都圏の問題で言えば通勤ラッシュの満員電車の問題がある。例えば朝10時出社であれば、電車はまだ混んでいるであろう。そして地方であれば道路が混んでいることはザラにあるだろう。

しかしフリーランスになれば、そんなものとは最早無縁である。自分の家で仕事をしてもいいし、好きな時間に出社することも可能だ。そもそも「出社」という概念がなくなるため、毎朝眠いカラダに鞭を打つ必要性はない。満員電車で引き起こすストレスは当然ながら無い方が100倍もマシである。

3.努力した分だけ収入に反映される

外資系の金融やコンサルティング会社であれば、これに当てはまることが多い。ほとんど成果給で決まっているケースというのは多い。しかしほとんど大半の日本企業であれば、年齢と賃金というのは強い関係があり、どれだけ頑張っても年齢で給料は決まる。1番稼げる手段が残業というようなあえて残業したがるサラリーマンが生まれるのは当たり前である。

しかしフリーランスの場合、時間や場所といった制約から解放される。そしてどのように働けば必要最小限で売り上げを最大化できるか考える。企業で働き続けた場合、売り上げを作れない営業マンの赤字分も自分の成果から分散されるために給与は上がりづらい。できる社員ほど損をし、できない社員ほど得をする。もちろんそれは組織の全ての人で補い合うというリスクヘッジでもあるが、だいたいの場合貢献する人とそうでない人は固定される。優秀な人や成績上位者からすれば足枷に感じられるのではないだろうか。

4.仕事を断れる

駆け出しのフリーランスの場合、とにかくなんでも「できます!!」と引き受けてしまいがちになる。しかし生計や事業収支が安定してくると、やりたくない仕事を断れるようになる。企業に勤めていた場合は依頼されたが運の尽きであろう。基本的には引き受けなければ「あいつは非協力的だ」などとレッテルを貼られてしまう。そしてその後はみなさん想像の通り自身の出世コースに影響が出る。自分がやるべき仕事でなくてもそんなことを言ってられない。

しかし、フリーランスの場合は自分が「やりたいか・やりたくないか」という意思を「自分のために」尊重できる。これはフリーランスでなければできない。そして引き受けるべき仕事と引き受ける必要がない仕事をしっかりとフィルタリングすることでストレスからも解放される。安請け合いの銭失いになってしまっては意味がない。

5.働く仲間を選べる

企業であれば限られたリソース・同じ事業部のメンバーとしか仕事ができない。当然その中には自分の苦手とするタイプ・関わりたくない人もいる。そのような人と取り組む仕事はストレスの要因でしかない。どうやっても自分と会わない人というのはいるし、そういった人々とムリをして関わるのは決して理に適ったこととはいいがたい。

そもそもそういった人と仕事をしても、良い仕事にはならないことのほうが多いのではないだろうか。そういった環境下で業務へ取り組んだとしてもやっつけ仕事になってしまいがちになってしまう可能性が大きくなるのではないだろうか。仕事において一番重要なのは何をするかではなく、誰と一緒に取り組むかということではないのだろうか。

6.精神衛生をケアしやすい

事業が安定しない場合は、不安や悩みも人によって増えることがある。だがしかしそれは企業にいても同じである。そしてそれらの不安は「自分自身」でコントロールすることができるが、企業勤めになると自分以外の要素、環境要因が含まれてくる場合が多い。

職場の人間関係やノルマ、やりたくない残業が重なれば人間は当然精神が不安定になりストレスが重なる。個人で自由に働けばそのようなストレスとは別れを告げられる。自分の思うがままにノビノビと働くことができるであろう。そうすればかえって心身ともに健全なる肉体と精神を保ち続けることができる。

7.文字通り成長できる

最近では企業が人手不足を嘆くようになり、いろいろなうたい文句で入社してもらえるようなキャッチコピーを見かける。特にその中でも多いキャッチは「成長できます!!」という謳い文句である。
企業にいると成長ができないというわけではない。だがしかし、人は守られた立場にいると必ず怠ける傾向に流れていく。そして怠けていても守られた立場になる。会社にいると、誰かが役割を分担してくれる。そして自分ができなかった仕事は代わりに担ってくれる人がいる。そうすれば自分は特に成果を出さなくても毎月決まった給料で決まった休日がある。そのようなことを続けていけば当然ながら怠け癖がつく。そんな負のスパイラルの中で当初思い描いていた成長していくということができるだろうか。

成長するといった場合どのようなことが連想できるだろうか。例えば判断力や決断力は会社員であれば、上司が代わりに決断する。知識も同様ではないだろうか。お金(資金や経費、税金のこと)についてや、社会の仕組みも会社にいればはっきり言って知る必要がない。というより、役割を分担しているため自分の必要量だけで賄えるようになってしまう。そのため知らないことに対しての勉強する時間が減る。
他にもセルフマネジメントの能力はフリーランスの場合であればかなり重要になってくる。キャッシュ管理・メンタルケア(モチベーション管理)・タイムマネジメントについてはフリーランスである場合、必要スキルである。そのため、1日の細かい動きを自分で管理していかなければ当然ながら生きていけなくなる。上記のような成長を会社員でもできないわけではない。だがしかしフリーランスでやっている人と比べるとその成長速度はおそらく雲泥の差であろう。

「あなた」だからできる仕事をできる

あくまで上記はフリーランスサイドの視点である。決してサラリーマン・会社員というものを否定するものではない。しかし、もしもあなたが毎日ストレスに悩まさている環境・やりたくもないことをやらされ続ける日々ならば一度自分の成りたい姿をイメージしてみるといいだろう。圧倒的な成長や、自由な生活、何かもともと行いたいことを今でも胸に抱いているのであれば、フリーランスという手段を検討してみるのは有意義なことではないだろうか。そうして積極的に採用してみてはいかがだろうか。

人生は一度きり

フリーランスになった場合、大変なことも当然ながらあるだろう。しかしそれはどこにいても同じではないのだろうか。そして自分の力で生きていくということと、会社員で無駄なストレスに囲まれていた日々を比較してみてほしい。その大変さは「自身の成長や躍進」に直結するものなのかどうかというものではないだろうか。これからますますテクノロジーや世界情勢、社会の流れが変化していく中において、どのように自分の人生を設計していくか(ライフデザイン)が重要なのではないだろうか。