動画競争は激化 Candeeが10億円を調達


動画を扱うスタートアップでの資金調達が相次いでいる。
Candeeは10億円を調達、今までにない規模となっており、動画市場の広がりを感じさせるような出来事である。さらに激化する動画市場の今とは。

Candeeが10億円を調達

動画産業は全盛期を迎えようとしているのかもしれない。
スマートフォン向け動画コンテンツの制作を行うCandeeが2016年12月21日、10億円規模の資金調達を発表した。第三者割当増資の引き受け先となったのはYJキャピタル、TBSイノベーション・パートナーズ、gumiの3社で、執行役だった古岸和樹氏が代表取締役、新井拓郎氏が代表取締役副社長、山村嘉克氏が取締役へ就任することとなり人事が一層される形である。他にも、YJキャピタル取締役副社長、戸祭陽介氏が社外取締役に就任、グリーベンチャーズの堤達生氏が社外取締役に就任、gumiの代表取締役國光宏尚氏が取締役会長に就任することとなる。

Candeeは独自の媒体を持つわけではなく、動画コンテンツを配信するパブリッシャーへコンテンツの提供を行っている。代表作としては、『アツシメーカー』(LINE LIVE)や『WANTED~キンコン西野逃走中~』(LINE LIVE)『さしめし』(LINE LIVE、現在はテレビ東京でも)となっており、1度は見たことがあるのではないだろうか。

様々なパブリッシャーのひしめく動画戦国時代

動画メディアとなると、現在様々な種類のものが存在している。料理動画メディアでは、エブリーの『DELISH KITCHEN』、delyの『Kurashiru Food』、BuzzFeedの『Tasty Japan』、スタートアウツの『もぐー』など多くのパブリッシャーがしのぎを削っている。

スマホ動画戦国時代と言われるほどに今の競争の激しさは激化しているが、その中でCandeeが10億円を調達するほどの存在である理由は何なのだろうか。

まず、大きな違いとして上記の分散型メディアは1分ほどの尺で動画を配信していく仕組みであるが、Candeeはテレビ番組と同様の構造で、長い尺で動画を制作する。『アツシメーカー』は累計1000万以上視聴されるなど、影響力は絶大的だ。
動画と言ってもテレビに近いジャンルだと言える。

動画は2つの形で競争を繰り広げる

動画と言ってもSNSでの拡散で気軽に見れる分散型メディアとAbemaTVやLINE LIVEのようにテレビの代替としてスマホでじっくり見る番組とは異なる。Candeeは後者の動画を制作しているということになる。

しかし、視聴者の取り合いという意味では分散型メディアとインターネットテレビ局は真っ向から対立する形だ。おそらくどちらとも今後の世の中に欠かせない存在になっていくだろう。

動画ジャンルの市場は今後ももっと大きくなりそうだ。