トップセールスマンが売上ゼロになった2つの理由


自己啓発系で繰り返し主張される「環境が大切」っていう話ですが、
それが如実に現れた話をします。

社会人ならば上司と部下がいる。

みなさんは自分を取り巻く「ヒト」による環境の影響ってどれくらいのものがあるか、想像したことありますか?まさにその環境が現れた話をします。

筆者と以前、一緒にお仕事をしていた人がいるんですが、めちゃくちゃデキる人でした。毎日淡々と売り上げるんですよ。理論では簡単なんですけど、本当に難しいんです。毎日売り上げるって。

でも、そんな難しいことを一人で筆者と同じ環境でサラリとやってのける同期がいました。

一人で、「5人分」を月に稼いでくるんです。

2倍とかじゃないですよ?

5人分ですよ?

すごいですよね?すごいですよ。一人で5人分ですから。一人で5人分も売り上げれば、企業からすると立派なトップセールスマンです。企業からすると、優秀という評価以外何もありません。筆者も多少なりとは営業というものに自信はありましたが、その人にだけは勝てませんでした。本当に勝てなかったです。何をやってもダメでした。

突きつけられた成績は圧巻

甲子園の決勝で18-1とかみたいな気分ですよ。
生まれて初めて「勝てない!」って思わされた瞬間でした。とはいっても、その人が活躍していた理由もわかってるんです。

それは「上司」の存在です。

上司のマネジメントが素晴らしかったです。とにかくそれに尽きます。
もちろんその人の実力は凄まじいものです。ですが、同時にその人を伸び伸びと働かせるマネジメントも素晴らしかったです。結果として相乗効果が発揮されたわけです。その人は優れた成績の甲斐もあって、もともと希望していた事業部に所属になったんですね。憧れの事業部ですよ。こんなの働いてる側としては最高に嬉しい話じゃないですか。

輝かしいキャリア生活かなと思いきや・・・

キャリアの向こう

その人は満を持して、新しい事業部へ転部したんですね。事業部側としてもめっちゃ嬉しいじゃないですか。一人で5倍稼いでくる人が入ってくるんですから。だけどね、その部署で働いた結果、その人の成績どうなったと思います?

売り上げゼロ

ありえます?そんな話。一人で5倍稼いでくる人間だったんです。売るモノは変わってないんです。にもかかわらず、

売り上げゼロ

成績としては最悪です。その優秀な営業マンと久しぶりに話す機会があったので、何があったか、売れなくなった原因を知りたかったので、話を聞きました。話を聞くと、もう誰が聞いても単純明快です。果たしてその原因とはなんなのでしょう。

「上司とその愉快な仲間たち」です。

とにかく小馬鹿にしてくるらしいです。

こんなことも知らないのか
身だしなみに気を使う暇あったらもっと働け
休日も働け

とにかくメンタルに攻撃をしかけるわけですよ。自分たちが出来ないからって。仕事とは全く関係ないことに。その人はトップセールスマンの成績で異動してきたわけですよ?

ヒトの足を引っ張る環境

多くの人なら大歓迎すると思いませんか?そんな優秀な人と一緒に働けるんですから、最高の仲間になれるはずじゃないですか。足を引っ張るよりも、「負けないように頑張ろう!」って思うのが人間ってものじゃないんでしょうか?

けれども、その人を待ち受けていた環境っていうのは、

「嫉妬」
「妬み」

筆者はその人とまさに一緒に働いていたので、よく知っていますが、決して人間的に問題がある人ではありません。むしろ人気者です。誰よりも朝早く出勤をして、誰よりも一生懸命で、誰よりもヒトの話を真面目に聞いて、遅刻もしない、欠勤もしない。人として素晴らしいです。

トップセールスになる人間とは

営業って、人と一番触れ合う仕事ですよね。営業って良くも悪くも「印象」によってモノが「売れる」「売れない」って関わってくると思うんですよね。だとしたら、「悪い印象」を与える人がお客さんを相手に「モノを買いたい!」って気持ちにさせるのなんて不可能ですよ。

仮に詐欺師だとしても同じですよ。
詐欺師だって、必ず「よい印象を与える」ところから始まるわけですから。そうやってヒトの悩みや不安を親切・丁寧に聞いて、最終的にカネを騙しとるわけです。

精神的な攻撃による影響

少し話は逸れましたが、圧倒的な成績出してた優秀なヒトが、業務内容変わらないのに、成績これほど下がるって、ありえないです。その人はそんな環境のおかげもあって、「退職」を決意したらしいです。

当然ですね。人のせいにしちゃいけないという自己責任論も理解できますが、そうはいっても人間ってなかなか逃げるに逃げられないときってあると思います。電通での労災事件も環境が悪かったんではないかと筆者は想像しています。あの事件で追い込まれてしまった方は「東大出身」です。よくよく想像してみてください。入ろうと思って東大へ入れるのはごく一部ですよ。努力の秀才・要領は他の人よりいいはずですよ。勉強しないと入れない大学ですから、忍耐強さだって持ち合わせていたはずです。

ですが、結局「環境」に押しつぶされてしまったんではないかと筆者は想像しています。残業時間が100時間とか200時間とかっていう問題ももちろんあると思いますが、実は本当に問題だったのは

セクハラやパワハラが実は一番影響している

ということなのではないかなと筆者は想像しています。
少なくとも退職を決意したトップセールスマンが辞める理由はパワハラが理由だと言っていました。

一緒に働く人を選べないリスク

一緒に働くヒトって結構自分のキャリアにとっての影響が大きいです。今は営業成績が全く振るわなくなってしまったけれども、その人からはこれからも活躍し続けると思います。そしてトップセールスマンであっても、周りの環境によって人間というのはこうも簡単に変わってしまうということがよくわかったと思います。もしもみなさんもひどい上司がいたのならば、まずは自分としっかり向き合えるように意識しましょう。

まとめ

  • 環境は人の成績を左右する
  • 不必要にからかう人間より一緒にいて楽しい人と仕事をすべき