大躍進を続けるライザップ。
そのCMをはじめとする圧倒的な戦略に迫ってみました。
ライザップの躍進
健康コーポレーションのこの売上高の推移を見れば分かるように、
ライザップの売上高は右肩上がりで伸びています。2013年の1月に1億円程であった月商が2014年の1月には約5億円となっています。テレビCMで見られる勢いそのままということでしょう。
ライザップのビジネスモデル
さらに、この表の通りライザップのすごさは人件費など全ての固定費が一般的なスポーツクラブよりも安いこと。特筆すべきは家賃でしょうか。マンツーマンでの決まったトレーニングを行っているライザップはプールや様々な設備を揃える他のスポーツクラブと違い、圧倒的に土地を必要としないという利点を持っています。
この高利益率を元にCMなどで宣伝を行うのがライザップのビジネスモデルです。だからこそあれだけのCM戦略をとれるわけです。
ライザップのDRM
ライザップのCMにはある特徴があります。それは、(胡散臭いほどに)自社のサービス(2ヶ月のトレーニング)の結果を押し出しているということ。「そこまで露骨にアピールしなくていいのに…」そう思った人も少なくはないのではないでしょうか?
実はこれがDRMの特徴です。
DRMとは、ダイレクトエスポンスマーケティングの頭文字をとったもので、見込み客に対して直接アプローチをすることを言います。古くは、チラシやダイレクトメールなど文章などを送る方法が主流でした。ライザップのDRMはCMによるものです。そしてその方法がなんとも秀逸なのです。
ライザップのCMに好感を持つのは実はおよそ2,3%ほどでしょう。それ以外の人間については興味がないか胡散臭いとイメージを抱いているのかどちらかです。しかし、それこそがライザップのCM戦略なのです。
嫌がられるほどのインパクトのある音楽によってライザップの認知度は100%に近付きます。そしてそのうちの数%は痩せたい、体を鍛えたいと心から思っているはずです。そのため、その数%の人間からしたらこの上なく響くのがこのライザップのCMなのです。
見込み客に100%響けばいい
要は、ライザップは自社のイメージにこだわっていません。クリーンなイメージとか爽やかなイメージとかそんなものクソくらえとばかりに、「ライザップはものすごい効果がある」というイメージだけを大事にしているのです。「結果にコミットする」のおなじみのフレーズと共にライザップの効果は間違いないことは世間のお墨付きとなりました。これこそがライザップのキモです。
DRMというのは見込み客のみを意識するべきです。ライザップの場合は、痩せていて自分の体に自信がある人はそもそも相手にしていないのだからどうでもいいし、その人たちにはどう思われても別に関係ないのです。ライザップが控えめなCMを出していたら一般の人間にはもう少しいいイメージを抱かれていたでしょう。しかしそれはどうでもよく数%の見込み客にどう伝わるかが全てなのです。これを徹底的に実践したのがライザップの素晴らしいところです。
起業とDRM
起業したらすることは必ずDRMになります。
まず最初に売り上げがないと仕事は回らないのだから、仕事をくださいという風に、弊社に発注して下さいと言う風に話をしにいかなければなりません。これがまず最初の起業してからの行動です。自社のサービスを売る上でも同じでまず買ってくれる人がいないと話になりませんから、悠長に構えている場合ではありません。
そのときに使う戦略が、DRMです。
見込み客に対して直接アプローチすればいいのです。起業家が批判を恐れていては話になりません。徹底的に見込み客へのアプローチを欠かさないようにしましょう。
大事なお客さん以外には気にすることはないのです。