LINEがついに通信事業に乗り出した。
LINE MOBILEのその目的とは。そして今後何が生まれるのだろうか。
LINE、MVNO事業参入を発表
LINEが『LINE CONFERENCE TOKYO 2016』と題したプライベートカンファレンスを開催した。様々な発表があった中で群を抜いて衝撃的な発表があった。LINEがMVNO事業に参入するというのだ。
『LINE MOBILE』サービスは今夏に開始の予定であり、NTTドコモの回線を利用し、月額500円から利用ができるという。料金体系やプランなどについてはまだ明らかにされてないが、順次発表とのことだ。
『LINE MOBILE』ではLINEサービスが使い放題に
このMVNO事業、一見今更感のあるものであるが、最大の特徴は『UNLIMITED LINE』というで、LINEによる通話やチャット、その他サービスについては通信量の中に含まない、つまりどれだけでも利用し放題ということである。LINEのみならずFacebookやTwitterなどのその他のサービスについても同様であり、現在競争中である音楽ストリーミングサービスについても『LINE MUSIC』のみならず他社のものについても連携が想定されているという。
つまり、MVNO事業による狙いは『LINE MUSIC』や『LINE LIVE』などの音楽や動画のサービスにおいて通信制限等をユーザーから取り払い、利用を促進しようということである。こうしたサービスのボトルネックになっている通信スピードをLINE自らが克服してしまおうという施策である。
LINEプラットフォームが着々と進行
LINEはかねてからEcosystemという言葉を用いて、プラットフォーム化を進めている。現在では売り上げのその多くがスタンプにゲームといった課金収入から得られている。チャットに利用するスタンプは置いておくとして、ゲームによるものはまさにそのプラットフォームの効果である。ネイティブアプリ全盛の中、LINEというシステムを利用したLINEのゲームはヒットを遂げている。
このプラットフォームはそもそもLINEというメッセンジャーアプリ上のものである。毎日LINEを開くからそれが転じてゲームをしようとなったりするわけであるが、その基盤はもっと奥底にある通信網という部分ですらあるのかもしれない。LINEPHONEすらありえそうなそんな可能性を感じる。