PokemonGoの抱える問題点


驚異的なヒットを飛ばすPokemon Go。
しかし、そこにもある懸念がある。それははたして。

Pokemon Goのヒットの理由はシンプルさ

Pokemon Goがポケモンの生まれ故郷の日本のみならず、全世界でヒットしているのは言うまでもない。全世界で3000万を超えるダウンロードを果たしたゲームが、それも1ヶ月足らずでというのは例を見ない話である。ポケモンというIP(知的財産)の強さを物語ると同時にそのヒットの理由はシンプルさにある。ポケモンを捕まえるというあまりにシンプルな過程を提供しているのがPokemon Goなのである。それに加え外に出てポケモンを捕まえるというあり方は今までのゲームの概念を覆している。

今までのゲームの中で、それをプレイしていることがステータスになるものはそうなかった。海外セレブ(いわゆるアーティストや俳優、女優)らがPokemon GoをプレイしているのをSNSにアップする様は今までのゲームでは見られなかった。Pokemon Goは非常にスポーティーなゲームで、それ自体がクールな存在と捉えられている。
さらに、ポケモンを捕まえる過程を通してコミュニケーションが生まれることもヒットの要因だ。Pokemon Go自体が外でプレイするゲームであるためそうしたコミュニケーションが生まれる。また、それが外に出るとプレイしている人を多く見るという一種のバズを生むことにもなっている。

懸念点はやり込み要素

これだけのヒットを飛ばしたPokemon Goであるが、最初にユーザーの熱狂を生むものの、従来のゲームに比べるとやり込み要素は薄い。例えばソーシャルゲームでは常にイベントが開催され、ユーザーは少しでも高い順位だとかレアなアイテムを入手するためにプレイをするわけであるが、Pokemon Goにおいては基本的にはポケモンを捕まえるくらいだ。さらにはやり込もうとした場合に外に出るというのは足かせになる。

Pokemon Goにはポケモンをコンプリートするという長期目標があるものの、日々のプレイに刺激を与える中期目標がないということになる。だから、ポケモンをコンプリートしたり、ジムで勝てる最強のポケモンを育成しようとするガチ勢以外に関してはモチベーションが続きにくい。
この点において、高度な分析を行い続けるソーシャルゲームは圧倒的に優れている。常にイベントが行われ、そこで良い成績を残すとレアアイテムが手に入る。そのレアアイテムという中期目標が常に存在する。ここをPokemon Goはどうクリアするかということになるだろう。

中期目標をどう設定するか

上記の理由から、Pokemon Goは1ヶ月もすればライトユーザーからは飽きられる。それ自体は予想されたことであるし、街を歩けば誰でもプレイしているというような熱狂は当然ずっと続くものではない。その前にユーザーのモチベーションをいかに続かせるかが今後のポイントになってくるのは間違いないだろう。

おそらく、現実的な部分でのPokemon Goの中期目標は、新しいポケモンを小出しにして出していくという部分になるだろうか。ポケモンの数は現在Pokemon Goに登場している151よりはるかに多い721が現在登場している。それらを徐々に出していけばユーザーは定期的に新しいポケモンが欲しくてプレイすることになるだろう。そうした施策を行うことで継続率を高めることが今後重要になっていくだろう。