データはヒット作品を作るのか


データはどこまでのことを成し遂げるのだろうか。
今、ヒット作品をデータで作る動きが進んでいるがはたして現実的なのだろうか。

データはヒット作品を生むのか

データでヒット作品を生むことができるのか。
AIが多くの舞台で語られる中で、このような一大テーマが生まれている。

その対象の1つがSNSだ。FacebookやTwitterへの投稿がユーザーの関心を反映しており、そのデータを用いてヒット作品を作ることを目指している。Netflixなどコンテンツを配信する企業はSNSの情報を参考にすることで視聴者の見たがっているものを予測しようとしている。

事実として、Netflixは各ユーザーごとにオススメ番組を紹介する機能がある。ユーザーは、60秒以内に自分の目を惹くおもしろそうな番組を見つけられなかったら関心をなくすという。この機能によって解約数が減り、10億ドル以上の損失を回避している。

大手サービスはデータを測定

Netflixなどのインターネットストリーミングサービスでは、テレビなどと違ってユーザーの動きを測定することができるようになった。そのことで、企業はどのようなコンテンツをユーザーに提供すれば満足に得られるのかということをより正確に測ろうとしている。

どのような作品がユーザーにウケるかというのは分かりつつある。では、それは作品作りにも影響してくるのだろうか。
つまり、どんな作品にするか、どういう内容にするかという部分でデータを駆使することができるかという話になる。

批判はあるがデータはそれを量がするか

この試みについて多くの関係者は冷ややかな目線を向けている。データにまみれた作品は面白くないとか、個性が失われるとか、人間の感動はデータでは作れないというようなことが言われている。
たしかにそれが一般的な常識であるだろう。作品を作ることはデータになど不可能だ、人間にはデータを超越した何かがあるというような。

しかし、それを超えてきたのが今までのデータであるように思える。将棋や囲碁などもそうである。高度な戦略は人間でないと理解できない、単純な処理しかできないコンピュータにはとうてい追いつかない範囲だと。しかし、それは簡単に裏切られた。AIはいとも簡単に人間を超えるパフォーマンスを出してしまった。
データがヒット作を生み出す日も近いかもしれない。