低価格製品しか売れないウェアラブル市場


ウェアラブル市場においてはアップルも苦戦をしている。
Fitbitが勢力を握るなど低価格帯が受け入れられる中で今後ははたして。

ウェアラブル市場をけん引するのはFitbit

ウェアラブルデバイスと言えば、Apple Watchだ。我々のイメージに色濃く残るのはiPhoneを生み出したAppleの次世代デバイスだろう。しかし、実は市場はApple Watchが最大手ではない。2016年4~6月期において、ウェアラブル市場は前年同期比で26.1%成長した。

そのウェアラブル市場の王者がFitbitである。Fitbitが提供するサービスは、エクササイズトラッカーなどの安価なデバイス。主に運動などをサポートしたり、操作するというよりは体に身に付けておくという目的になっている。
それに対して、Apple Watchをはじめとする高機能で高価格の製品は不振である。

Apple Watchは見放されているのか

Apple Watchの出荷数は減少しているが、その主な原因は最初のモデルが発売されてから1周年を迎えた2016年春に新しいモデルが登場しなかったことだとされている。Appleは不振のApple Watchに対してどれだけのリソースを注いでいるかは不明であるが、iPhoneのように次々と新しいモデルを生み出している製品ほど力を入れていることはないように思える。

ウェアラブルデバイスは、スマートフォンの次となる新たなデバイスとされているが、現状Fitbitが大きなシェアを占めているように、高機能の製品を消費者は必要としていないようだ。スマートフォンでできることをわざわざウェアラブルデバイスでする必要は感じていないのかもしれない。

ウェアラブル市場はどうスケールするのか

ウェアラブルデバイスは次なる一手をどう打つのだろうか。事実存在する市場としては、工事の現場などビジネスでの利用だ。手のふさがっている現場では身に付けることのできるデバイスは非常に重宝されている。この市場自体の可能性は大きいだろうし、あらゆる場所で利用されることは間違いないように思える。

では、他には何があるだろうか。Googleはコンタクトレンズのような形のデバイスを開発していて、もし実用化されれば非常に革新的な技術だ。では、Apple Watchなどの腕時計型端末はどうだろうか。残念ながらその可能性はあまり感じられない。Appleは下馬評を覆すことができるだろうか。