40ヶ国の仕事と人をつなぐ『Jobbatical』がもたらす文化


あなたは海外で働こうと思ったことがあるだろうか?
日本人ならばそういうことはそうないかもしれない。とはいえ、貧困国にとって海外で働き自国の水準とは比べ物にならないほどの成果を得ることは1つの夢なのかもしれない。

世界各地のスタートアップで働ける『jobbatical』

『jobbatical』というサービスを通して世界40ヶ国のスタートアップで働くことができる(最低1年間)。
サイト上に掲載されている求人では、国を問わず様々な仕事があり、ユーザーはそこから世界各国で働けるというものである。

ミレニアル世代(2000年以降に成人ないしは社会人になった世代、現在で言うと30代半ば以下)は、特に仕事のために海外へ出向くことも抵抗のあることではなく、グローバル志向が非常に強い。『jobbatical』はそうした時代の流れを示しているサービスだろう。

『jobbatical』で3万人の人材が

今までに『jobbatical』を通して累計3万人を超える人材が集まっているという。企業の数は1200社を超えており、40ヶ国を股にかけるプラットフォームになっている。特に英語圏やヨーロッパ圏など言語での苦労の少ない地域同意sにおいてはこうした越境就活は増えることが予想される。

『jobbatical』は2016年3月2日に200万ドルの資金調達を実施した。東南アジア圏での需要が増大しており、そのニーズに応えるためにシンガポールへ拠点を構える予定もあるという。エニストニアで始まった『jobbatical』はすでに世界全土を対象としたサービスになっている。

国に影響されない機会を

こうした人材が国を越える手助けとなるサービスは東南アジアやアフリカなど自国の経済の発展していない働き手においては非常に追い風になるだろう。より経済水準の高い国で働ければ豊かな暮らしができるし、日本へ出稼ぎに来る外国人の多くがそうであるように、自国でお金を使う際には大きな金額になって帰ってくる。近年では、ハーバード大学や日本では慶應大学などの世界の大学が共同でインターネット上に講義をアップロードしている。インターネット回線さえあれば金銭的事情で大学に通えなかったとしても教育の機会が残されており、こうしたサービスで海外で働くことが容易になるのかもしれない。

恵まれている我々日本人にとってのメリット以上に、貧しい国でハングリーに向上心を持って生きる人々にとってはかけがえのないチャンスになるだろう。