Facebookがチャットボットのプラットフォームを発表


Facebookが今話題のチャットボットに本腰だ。
チャットボットのプラットフォームを発表で、はたしてFacebookMessengerはどう変わるだろうか。

Facebookがチャットボットをリリース

FacebookはF8 2016デベロッパー・カンファレンスでMessengerを利用した企業のチャットボットのプラットフォームをリリースした。これにより、見込み顧客の質問へのの回答、カスタマー・サポート、eコマースの手続き説明など、あらゆる対話的なリアルタイム・コミュニケーションが可能になった。Facebookではデベロッパー・ネットワークとビジネス・エコシステムの巨大さにものをいわせて、MessengerをすべてのSMSを合わせたより大きな存在にしていく計画だ。

出典 http://jp.techcrunch.com/

Facebookはチャットボットをリリースした。このプラットフォームを利用することにより事業者はチャット上でよりリアルなコミュニケーションをユーザーと行うことができるようになる。すでにLINEではりんななどAIが会話を行うことのできる仕組みが存在するが、Facebook Messengerではこれを業務を推進するために行う。
Kik、Telegramなどのメッセンジャーもまた独自のボット・プラットフォームを展開しており、競争は激しくなりそうだ。

チャットボットはただのメッセージではない

F8の中でFacebookはチャットボットの新機能をいち早く利用することのできる提携先のリストを発表した。一例としてMessengerで受け取り者の名前を入れたメッセージを1-800 Flowersに送るとその相手に自動的に花束がプレゼントされる仕組みがある。CNNはユーザーのリクエストに応じて関心あるテーマについてMessengerで毎日記事を要約したものを送ってくれる。このように、すでに様々なことができるようになっている。

MessengerプラットフォームのAPIを見ることによって分かるが、ボットは単純な文字列のみを対象にしているのではない。画像、リンクそしてアクションにつながるボタンを含むstructured messages(構造化メッセージ)を処理することができる。ユーザーはボット上で会話を通してレストランを予約したり、注文をしたりできる。ボットとのチャット上ではそうしたメッセージを受け取りまるでAmazonで商品を選ぶように直感的にカルーセル式に横移動するカタログをスワイプして目を通し、タップによってウェブ・ページに飛んで購入を完了するといった使い方ができる。

あらゆる顧客とのコミュニケーションを行うチャットボット

今まで関心を集めることのなかったチャットボットは突然テクノロジーとして注目されることとなった。ボットはリアルタイムで自動的に人間と同じようにコミュニケーションをすることができる。多くの企業で存在するコールセンターや販売員と同じことができるが、人間よりも圧倒的にコストが低く、常に動き続けることもできる。

人間によって行われるコールセンターは24時間営業するのは難しく、電話が殺到する際には繋がるのを待つ時間があり、消費者は待たなくてはいけない。また担当者は全てを知っているわけではなくたらい回しにされる可能性もある。オペレーターはあまり態度のよくない消費者からのストレスを受ける。

今後のチャットボットの未来

ともすればただの応答してくれる機械に見えがちなチャットボットで、企業のセールス活動や顧客とのコミュニケーションに関して全てが変わる可能性がある。ユーザーはわざわざ購入したい商品を探さなくても購入にあたって望む条件をボットに伝えれば、まるで全てを知り尽くしたベテラン販売員のように適切な商品の情報をもたらしてくれる。普段の生活の中でも自分の好きなニュースサイトから興味ある記事だけが手元に届くことになるだろう。

Facebookは傘下にWhatsAppを抱えている。Messengerで十分にボットが人間相手に快適に機能することが分かれば、WhatsAppでよりコミュニケイティブなサービスが適用されるだろう。チャットボットの可能性に気付いているのはFacebookだけではない。ただ、現在Facebooよりも多くのユーザーを抱えるサービスは存在しない。彼らがトップランナーの1人であることは言うまでもないだろう。