Facebookがクリックベイトを排除するアルゴリズム導入


Facebookの新たなアルゴリズムが大きな影響をもたらす。
クリックベイトを判定することによってどのような変化があるのだろうか。

Facebookがクリックベイトを排除

Facebookはクリックベイトを排除していく方針に決めたようだ。
クリックベイトとは、記事のタイトルなどで意図的に注目を惹くような、記事の中身と乖離するようなタイトルにするなどの行為であり、それを通してクリックを増やそうとする行為である。過去に話題になったバイラルメディアなどでよくみられる行為であり、『~するとなんと!…』のような意図的に内容を隠してクリックを誘発するものなどが挙げられる。

この施策において、クリックベイトと判定された記事やコンテンツはFacebookのアルゴリズム上で表示されなくなる。Twitterなどとは異なり、Facebookのフィード(タイムライン)は時系列ごとでなく、各ユーザーの中での重要度(その人とどれだけ関係性があるか、投稿されてから時間が経っているか、投稿の重要度はどれだけか)に基づいて表示されているが、ここから追放されることになる。

クリックベイト排除のアルゴリズムとは

では、具体的にはどうやってクリックベイトを判定するのだろうか。Facebookが行った施策は、『人力で何万という記事のクリックベイト指数を算定し、』『そのデータでアルゴリズムを導き出す』というものである。そして、クリックベイト指数は二項対立ではなく、度合いに応じてグラデーションで評価するという。そのクリックベイトのアルゴリズムは、メールのスパムフィルターと近いものであり、通常の記事では一切使われない表現を探し出すようになっているという。

クリックベイト指数に応じて、記事のリンクを貼ったFacebookページやアカウント、そしてそのウェブサイトの評価を下げるようになっているという。ただ、投稿の中でクリックベイトが出現する可能性もないとは言い切れず、ごく少ない割合で出現した場合には特別影響はないという。仮にクリックベイトを量産していてもその投稿をやめクリックベイトではない記事を投稿するようになればトラフィックは戻るようになっているという。まるでGoogleのペナルティのようである。

Facebookの強すぎる影響力

Facebookは、Googleに匹敵するほどのコンテンツの経路になっている。その中でクリックベイトは深刻な問題である。ユーザーは釣りタイトルに寄せられてクリックをしても、そこで満足なコンテンツがなければ嫌気がさすだろう。そうしたことでFacebook自体の満足度が下がる可能性がある。

Facebookは今までにもこのアンチクリックベイトアルゴリズムを導入しており、2014年にはユーザーがいいねを押して記事を見にいくも、すぐに戻っていいねを取り消したものを罰する形式のもんであった。2016年2月から行われているこのアップデートでは、クリック先のサイトに滞在した時間を判定に用いるようになった。

すでにFacebookはコンテンツをディストリビュート(紹介・供給)する大きなサービスになっている。Googleに並ぶサービスになろうとしている中で、悪質なパブリッシャーを排除し、良質なパブリッシャーの露出を多くするようになるだろう。