PPAPが人気になった7つの理由


「PPAP」といえば今やほとんどの人が聞いたことのあるキーワード、流行語ではないだろう。
PPAPを歌っているのは”ピコ太郎”というクリエイターである。ピコ太郎氏は”古坂大魔王”というタレントとしても有名である。

テレビに番組に出演していた過去

調べるところによると、ピコ太郎氏はかつて「マネーの虎」というテレビ番組にも出演していたようだ。ただのYouTubeタレントだったはずの今回はピコ太郎氏が世界的な爆発的な人気Youtuberになった理由をお伝えする。

1.歌がとにかく簡単

PPAPという歌を聞いてみれば分かるように、人気の秘訣は歌の短さと簡単さである。世の中には様々なアーティストがいる。しかしピコ太郎氏の動画の再生時間はたったの1分間である。そして繰り返されるメロディーラインと、同じリズムの曲調は誰もが数回聴いてしまえば必然的に頭に残ってしまい口ずさむことができる。

歌で人気を博すには、恐らく多くの要素があるだろう。筆者は楽曲というものやオタマジャクシについては全く知りもしない人間ではあるため、専門的なことはわからない。だがしかし、人気を得るためにはまず「覚えてもらうことが重要」であることは間違いないのではないだろうか。どんなビジネスにおいてもまず「商品を覚えてもらう」ということと同義で重要であろう。

2.歌詞がとにかく簡単

PPAPという歌には次の要素しか歌詞に含まれていない。
I have a pen an apple pineapple PPAP
数えれば分かるように、たったの8単語で構成されている。単語の中身を見ても保育園や幼稚園児でも簡単に覚えることができるうえに、なおかつ英語を知らない人であってもこれぐらいの単語であれば誰でもすぐに理解することができて覚えられる。

流行語大賞の過去の受賞作を見るとほとんどが簡単でなおかつみなが真似できるようなものになっていることが分かる。簡単な歌詞というのも人気を生み出す一つの要素であろう。

3.服装(見た目)が派手で印象に残る

彼の服装を一度見てもらえば分かるように派手である。とにかく派手である。本人曰く”原宿系”のファッションとのことであるが、とにかくファッションも歌や歌詞と同様に印象に残りやすい。そして、髪型もパンチパーマと極めて味のある要素である。サラリーマンが清潔感を大事にすることと同じように、彼のようなアーティストであれば「如何に覚えてもらえるか」ということが重要である。

一説によると、この服装というのは欧米人のイメージするお金持ちの東洋人の風説的な姿であるという。日本人がアメリカ人やヨーロッパの人々を面白く想像するように(イタリア人はみんなナンパ好きとか)、欧米からは東洋人に関するイメージがあってそこを面白おかしく突いた結果になるだろう。

4.振り付けが斬新

彼の歌に「apple」や「pen」といったモノが出現するが、実際のモノはでてこない。あくまでペンやリンゴを持ったフリである。そしてそれをくっつける振り付けだ。
はっきり言って多くの人はこれが一体何を意味するのかわからないだろう。私もわからない。全くもって意味がわからない。だがしかし「注目される」「覚えてもらう」ということに特化するのであれば、もはや振り付けに意味など必要ないのかもしれない。ピコ太郎氏は結果的に覚えてもらえている。その斬新さは彼の世界観なのだろう。

今までにこの振り付けはなかった。そしてその奇妙な動きが真似したくなるような結果になったのだろう。

5.ジャスティン・ビーバーが拡散した

当然ながら誰に見てもらうかというのはダンスや歌に限らず重要な要素である。彼の場合は恐らく大成功・大人気を博した理由というのは世界的に人気のある”ジャスティン・ビーバー”に拡散してもらえたことであろう。今や世界の10代や20代から圧倒的な支持を得るジャスティン・ビーバーの支持者は前述の通り若いファンである。若年層であればトレンドに非常に敏感であり、流行に乗っかる傾向も強い。

ジャスティン・ビーバーはTwitterで莫大なフォロワー数を抱えており、彼自身をフォローしている有名人も多い。結果的にインフルエンサーがインフルエンサーの目を惹き、リツイート・拡散をする連鎖が次々に起きたことが成功の要因だろう。こうしたインフルエンサーの存在は現在のマーケティングにおけるキーになるかもしれない。

6.コピーしやすい

PPAPとネットで調べれば彼を真似した動画を投稿している人の多さに目がいく。。
バラードバージョンや、漫画「Death Note」のキャラクターである「リューク」に振り付けをさせているものなど様々なパロディがあることが分かる。さらにはインドバージョン、Remixバージョンなどコピーの幅の広さは数え切れない。

日本国内でもmixchannelというアプリで10代や20代の男子や女子たちがこぞって真似をして自身のSNSやサイトにアップロードしている。その真似を初めて見た人であれば、何が元ネタ・出典なのか気になる人は多いだろう。そして次に想定される行動は当然ながら「本家(元ネタ)」を視聴することが予想される。元ネタを確認する人が増えれば増えるほど、より一層の認知へとつながっているのではないだろうか。

7.挑戦し続ける

インターネットで調べればすぐにわかることだが、彼は古坂大魔王であり、過去の人気番組であるマネーの虎にも出演し、経営者への出資を依頼している。そしてそこでコメントしていたことは「世界へ影響を与えるようなことをしたい」という欲望である。多くの人は夢や希望を持っても持ち続けることができない人は非常に多いのではないだろうか。すぐに諦めたり、くじけてしまわずにピコ太郎は夢を実現させるために行動を起こし続けたことが今回のような大ブレイクになった要因だろう。

成功者はみな挑戦し続けている人である

今や国民的アイドルとなっているAKB48を生み出した秋元康プロデューサーも、過去にはおにゃんこクラブという人気グループをプロデュースしている。しかしそのプロセスは全てが全て成功ではない。歴史上でも名高いエジソンに至っては発明のほとんどが失敗に終わっているという例もある。彼らのように成功している人・うまくいっている人に共通していて、ピコ太郎に共通していることはどんなことだろうか。それは”挑戦し続けた”ことであろう。

いつどのようなタイミングで人気を博すかはわからない。そしてビジネスで成功するかもわからない。なぜなら環境要因は避けようのない事実からである。成功をするためには成功をするための失敗の要素をゼロにしなければいけないと思うかもしれない。だがはっきり言えば失敗をゼロにすること、失敗の要素をゼロにすることはどんなに努力しても不可能だろう。なぜなら私もあなたも、あなたの友人も世の中の起業家もみな同じ「人間」だからである。ならばとにかく「挑戦」しつづけることが重要なのではないだろうか。
PPAPという曲がここまで人気になった理由はあるのかもしれないが、大まかにまとめてみると上記のようなことではないだろうか。そして、この人気の爆発ぶりは今後もしばらく収まることはないだろう。

クリエイティブとはなんなのか

ピコ太郎氏の動画を視聴すればよくわかることだが、曲・振り付け・クォリティなどは「高尚なアート」からすると決して高いものではない。だがし
かし、いかがであろう。ピコ太郎氏ような曲や振り付けするのならば、誰もが作り出すことができるのではないだろうか。音楽であればフリー素材は今や山ほどあり、歌詞だってappleやpenでもかまわないのである。衣装だって巷の格安アパレルショップで買えるであろう。このような人気は誰でも生み出すことができるということを彼は身をもって証明してくれたのである。

誰しもが難しいようなものを作る必要はない。必要なのは諦めない心と挑戦し続けること。そして、まずは何かをやってみることではないだろうか。