DeNAのキュレーションプラットフォーム事業が非公開に


DeNAパレットのWELQを含むメディアが非公開になった。
炎上騒動を受けての措置ではあるが、今後どうなっていくのだろうか。

DeNAパレットの9メディアが非公開に

キュレーションメディア『WELQ』を巡る一連の騒動を受け、DeNAはキュレーションプラットフォーム事業の10のメディアのうち、MERYを除く9のメディア、WELQと残り8のメディアを非公開にした。

DeNAのサイト上では、代表取締役社長兼CEO守安功氏の説明が掲載され、WELQおよびその他のメディアの非公開にすることの説明が行われた。

DeNAお詫び文

WELQ閉鎖の経緯

問題となったのはDeNAパレットで健康や医療などに関する情報を配信するWELQである。同メディアでは、『肩こりの原因は霊かも』などのとんでもな記事が公開されており問題視されていた。医療を扱うメディアでありながらその内容は科学的根拠に乏しく、そもそもWELQ自体が専門家による観衆を経ていなかったことが問題の根源であった。

Twitterを中心にそうしたWELQの姿勢が問題視され、BUZZFEEDでの10月28日の記事(『無責任な医療情報、大量生産の闇 その記事、信頼できますか?』)からWELQについて扱っており、取材でその実態が明らかにされたことがより騒動を大きくした。

WELQライターの実態

WELQおよびDeNAパレットの10のメディアではランサーズおよびクラウドワークスなどのクラウドソーシングサービスでライターへの外注を行っており、その実態が明らかになったことがWELQのずさんさを証明する結果となった。

外部ライターを管理しているのはクラウドワークスなどのサイト運営者であり、外部ライターは以下のような項目の中から書く記事を選び、WELQ上で公開しているという。

welq
出典 http://yahoo.co.jp/

記事の書き方は細かく指示されており、その中では他のサイトの内容をリライト(同じ内容を書くこと)することすらも推奨されており、企業倫理および著作権の問題が槍玉に上がっている。

DeNAパレットでMERYのみが継続

9つのメディアは現在非公開となっており、運営を中断している状況であるが、MERYについては運営が継続されている。DeNA側はその理由について、MERYの運営をしているのは株式会社ペロリ(DeNAの完全子会社)であり、運営母体が異なることから問題ないとしている。

しかし、すでにアクセスランキングで上位に上がっている記事も含めて多くの記事が非公開となっているなど、サービスの運営に支障が出ている状態だ。
おそらく、MERYの非公開記事も含めて非公開となったメディアはどこかしらで再開すると思われるが、ユーザーが離れる可能性は非常に高いだろう。