メディアの買収案件は非常に多い。
そしてそれは目線を変えれば起業家にとって1つのチャンスマーケットと見ることができるだろう。
フジがJapan Infoを買収
マスコミによるインターネットメディアの買収がまた報道された。
株式会社フジ・メディア・ホールディングスの傘下である株式会社ジープラス・メディアが『Japan Info』を運営する株式会社ジャパンインフォを子会社化することが2016年11月29日に発表された。
Japan Infoは近年急増する訪日外国人向けのメディアであり、公開後1年のではPV数が月間2400万ほどまで達した。2015年10月にはユナイテッドとガイアックスグループから資金調達、2016年1月にはYahoo!香港・YesNewsとのパートナーシップの締結を発表している。
2230以上の国・地域から利用されているなど訪日外国人を対象としたメディアではトップランナーである。
マスコミのインターネットメディア買収は相次ぐ
本誌でも扱ったように、朝日新聞のサムライト、ニッポン放送のgrapeというようにマスコミがインターネットメディアを買収するケースが多く見られる。同じメディアとあってもユーザーも文化も違うためうまくいかない、親会社が経営に関わってくるところだとなおさらだとあまり良い印象では見られていないようである。
しかし、今回のJapan Infoは、2015年1月のリリース当時には代表取締役の原口悠哉氏とアルバイト1人の2人で運営をしていたところから2年でイグジットまでこぎつけた。そういう意味では短い期間でマスコミという大きな会社に買ってもらえるのは起業家にとって非常においしいチャンスとも言えるのではないだろうか。
激増中のメディアのバイアウト
古くは、今話題になっているMERYやiemo、FindTravelなどのDeNAパレットからグノシーに買収されたゲームエイト、最近ではハゲラボやmarbleなど多くのメディアが買収されている。
しかもそれを作っているのは学生起業家出身の起業家など非常に若い起業家たちだ。あまり技術を持っていない若い起業家にとってメディアというのはシンプルに勝負できる場であり、しかも短期間でのイグジットが期待できる良い土俵であると言えるだろう。
メディア2年間で10億円稼げる?
しかも、バイアウトに成功したメディアの多くは2年前後の期間でそこまで至っている。学生の起業した会社が2年やそこらで10億円以上の値を付けて買収されるのだから非常に喜ばしい話ではある。
しかも、メディアというジャンルはそこまで技術を要しないというケースがほとんどである。学生であっても2,3ヶ月勉強すればスタートラインに立つことならばできる。
当然、そこからバイアウトに至るまで当人はとてつもない努力をしただろうし簡単な話ではない。
ただ、誰にでもチャンスがあるという意味ではこれほど優れたビジネスももしかしたらないかもしれない。若手起業家にとってメディアはチャンスかもしれない。