100円コーヒーがヒットを記録したのは言うまでもない。
しかしそのビジネスには深いメカニズムがあった。
コンビニエンスストアがコーヒーに参入
コンビニエンスストアでのコーヒーの販売は、
セブンイレブンが『セブンカフェ』として2013年1月に開始したのをきっかけとして、
他のコンビニエンスストアにも広がった。
結果として爆発的にヒットし、
コンビニ1店舗で1日120杯ほどの売り上げを記録している。
コーヒー目的でコンビニに立ち寄って結果として他の食品などをついでに買う客も多く、
様々な形で利益をもたらしているのも事実である。
100円コーヒー戦略
セブンイレブンが100円コーヒーに踏み切るにあたって注目したのは、
コーヒーの持つ習慣性だった。
普段コーヒーを飲む人間は毎日のように習慣的にコーヒーを飲む。
それを今までは自販機で買っていたのが、コンビニで買うようになれば、そのままそっくり毎日コンビニを訪れるということにつながる。
日常のルーティーンの中にコンビニを組み込むことが出来るようになる。
そうすればパンをコンビニで買うようになるかもしれないし、ガムを買うようになるかもしれないし、お昼もコンビニで朝買うようになるかもしれない。
こうした効果が期待できるのである。
また、コーヒーは実は利益率が高い。
飲料品が原価率が圧倒的に低いのはご存知であろうが、コーヒーは清涼飲料水ほどではないものの、
利益率は50%とコンビニの中では高い。
また、コーヒーと組みあわせのいいドーナツを販売することで、
さらなる売り上げの増加も期待する。
コンビニのライバルは家
コンビニのコーヒーの競合は喫茶店ではない、家である。
そう、家で日本人がコーヒーを飲む部分をコンビニでというようにシェアを奪うことで売り上げを伸ばす計算である。
コーヒーの総量は実は喫茶店などに使われる業務用豆よりも家庭用豆の方が少し多い。
この比率をコンビニ業界がひっくり返すことが出来ればコンビニはまたその規模を拡大することが出来るだろう。