ビジネス書に一切期待するべきではない3つの理由


ビジネス書は長年多くの人々に愛され、読まれ続けていました。
しかしここであえてビジネス書のもたらすデメリットについて触れてみたいと思います。

ビジネス書とは栄養ドリンクである

ビジネス書とは、栄養ドリンクのようなものです。大体1000円くらいで、「効いた気」がする。実は「自然治癒力」で体力が回復しているだけなのに、ドリンクのおかげと錯覚してしまう。だから、買う人が後を絶ちません。

では、なぜ、日本のビジネスパーソンは“自然治癒”するのでしょうか?

それは、「年功社会」のせいです。年功性の崩壊、実力主義……。なんやかんや言っても、今でも、結局、「35歳で係長、40歳で課長」となる人が大半です。

とすると、30代前半だと多くの人はまだヒラです。欧米の一部エリートだともう部長になっていたりするのに「自分は大丈夫か」と多くの人は悩む。だからビジネス書を読みあさる。

ところが、読み続けると同時に年を取り、多くの人は昇進を果たす。だから、「あの時のビジネス書が効いた」と錯覚するのです。それが「栄養ドリンクに似ている」ということなのです。

出典 https://newspicks.com/

1、本は決して万能ではない

上記の引用文に『ビジネス書とは栄養ドリンクである』とありますが、まさにその通りです。
栄養ドリンクはそのときはパフォーマンスが上がるし効いているように思えますが、次の日には効果はありません。本で能力が上がるわけではないのです。
もちろん多少はその知識が役に立つことはあるのでしょうが、それは必須のものではないし確実に役に立つとも言えません。その効果は誤差かもしれないレベルなのです。
本を読むよりも仕事に励んだ方が長期的な効果は大きいことでしょう。本の中で仕事をするわけではないのだから。

本で全てが解決するというような発想は、
世の中のものごとがゲームと同じ世界であると考えているのと一緒です。そこまで単純な話ではありません。うわべの言葉で経済や経営は分かりません。

2、正論に意味はない

往々にして本には正論が書いてあります。
正論というのは当たり前で誰でもわかることです。『効率よく仕事をすべきだ』とか『長期的に考えて行動すべきだ』とかそんなことはみな分かっているわけです。
なのになぜ人はそうできないでしょうか?そこに改善点があるわけです。『長期的に行動すべきなのに目の前の結果を追い求めてしまうのを防止する方法』とかの方がよっぽど意味があります。

本では基本的に都合のいいことばかりを書きます。難しくて『これほんとかな?』という疑問の浮かぶようなことを書くと人はその本を買わなくなるからです。栄養ドリンクのような気持ちよくなれる本が好まれるのです。

3、本の満足感は実践を遠ざける

ビジネス書を読むとなんかものすごく能力が上がった気がします。
特に経営コンサルの書いたような本なんかだとこうすれば仕事はうまくいくなどと書いてあります。『ほうほうなるほど、こうすればできるようになるのか、これが大事なのか』そう思っても実際それだけではうまくいきません。本に書けるのはあくまで上っ面です。実際にやってできるようになって初めて習得できるのです。

であるのにも関わらず、ビジネス書を読んでいるとなんだか自分ができた気になります。そのまま実践に臨めばいいのですが、多くの人はそこで終わりです。それでもって、『私はビジネス書を読んで成長しています』というように鼻高々でいるのです。それでもって現実に実行に移すことを躊躇しているのです。そのビジネス書を読んだ満足感を踏みしめるように。

これではいつまで経っても能力は上がりません。

ビジネス書が悪いのではなく、依存することが悪い

何もビジネス書を読むことは悪であると言っているのではありません。ビジネス書に満足して、それが完璧であるかのように考えることが悪なのです。
目的を持ってビジネス書に触れればここまで効率よく情報を収集できるツールもありません。しかし、目的なく読めばそれはただの頭でっかちにしかならないでしょう。

ビジネス書のご利用は計画的に、といったところでしょうか。