たった3人の家賃すら払えない若者の起業は今では時価総額2兆円に。
まだまだ伸びるAirbnbから目が離せない。
シカゴ発のスタートアップAirbnb
Airbnbについてはこちらの記事でも触れましたが、3人のエンジニアによって2008年に起業したスタートアップです。つまりまだ創業7年も経っていません。ちなみにすでに時価総額は2兆円に上ります。その額はリクルートを越えます。7年も経たずにリクルート超えをはたしてしまったのですから驚きです。
大手のホテルもAirbnbに掲載を行う
ホストが空いた部屋を宿泊客に提供する目的で生まれたAirbnbですが、今では個人が部屋を貸し出すという行為はあまり行われていません。それよりも、自営業者などがAirbnbを用いてホテル業を行うといった利用のされ方が大きくなってきています。web上で低価格(Airbnb宿は泊料金のうちからわずかの額を手数料としてとる)で自分の部屋の宣伝をでき、安全に宿泊客に貸し出すことができるとあればスモールビジネスにはもってこいです。
このようにwebサービスの発達によって(ECがamazonによってのように)、小さな規模でのビジネスがやりやすくなりました。そうした層にとってはこのような顧客とのコミュニケーションのとれるシステムは非常に有利に働きます。
そして、大手ホテルもAirbnbへの掲載をし始めている。
ホテルの客を脅かすAirbnbに対して戦うのではなく、そもそも味方につけてしまおうということでしょう。
煽りを受けるのは楽天トラベル、じゃらんなど
このAirbnbによって高級ホテルなどの客足が遠のくかというとそれは考えにくいでしょう。そのような宿泊施設を使う客層はAirbnbを使うことは考えられにくいです。
となると、サービスの充実したホテルはAirbnbに客をとられることはありません。とりあえず泊れればいい、安いに越したことはないという層はAirbnbに流れる可能性が大いにあります。
とは言っても、そのような民宿やコテージなどはAirbnbに掲載することによってむしろ自らの客を増やしてくれる味方にすることができます。今やAirbnbを使いこなせるかどうかが宿泊施設にとって生き残るためのカギなのです。
では、そうするとAirbnbによってその客を奪われるのは楽天トラベル、じゃらんなどの宿泊予約サイトになるでしょう。Airbnbがここまで大きくなったのはUI/UXデザインの向上です。使いやすく、宿泊施設の写真も魅力的とあってはユーザーがつかない理由がありません。そこで勝てなければどんどんAirbnbに飲み込まれる可能性があります。
Airbnbはホテル界のamazonになる
先程の通り、Airbnbは大手ホテルの掲載すら存在します。かなり多くの宿泊施設がAirbnbによって掲載されているのです。
これはamazonと非常に似た状態でしょう。amazonは書店から始まり、非常に多くのものをamazonで快適に買える状態を創り出しました。
小さな民宿などがAirbnbに掲載するのはもちろん、大手のホテルなども掲載を始めます。そうしてどんどんとAirbnbは経営施設数を増やしていきます。時価総額2兆円ということは、当然キャッシュにも余裕があるでしょうから、これからさらに手を広げていくことでしょう。
Airbnbを語る上で欠かせないのは、
“サービスの価値はユーザー数の2乗に比例する”
という理論です。LINEやFacebookなどが分かりやすいですが、ユーザーが増えれば増えるほどにサービス自体の利便性は向上します。ホストが増えればそれだけゲストにとっては嬉しいし、ゲストが増えればそれだけホストにとって嬉しいのです。
その数字は今現在Airbnbは欧州圏内を強みとしてとてつもない数を誇っています。
ユーザーを魅了するデザイン性に多くの物件が見つかる利便性。この先行者利益を持つAirbnbを他社が上回るのはamazon同様に至難の業かもしれません。