ついにZOZOTOWNのスタートトゥデイがフリマアプリに参入した。
ファッションのジャンルにおいては最大手のECの参入によって勢力図はどう変化するのか。
ZOZOTOWNがフリマアプリに参入
スタートトゥデイが12月15日、ファッションフリマアプリ「ゾゾフリマ(ZOZO フリマ)」のサービス提供を開始した。利用者は、ゾゾタウン(ZOZOTOWN)とウェア(WEAR)の商品データベースを活用することで、撮影や情報入力等の出品にかかる手間を大幅に省くことが可能。ゾゾタウン内にも出品商品が掲載されるなど、既存サービスと連携させることで、「既にマスに認知されている市場だが、ゾゾフリマは新たな流通の文化をつくるチャレンジになる」と、同サービスの運営元でスタートトゥデイグループのブラケット光本勇介代表は語る。
出典 http://www.fashionsnap.com/
ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイが『ZOZOフリマ』をリリース開始した。下記記事の通り非常に競争の激しいフリマ事業ではあるが、ファッション系のショッピングモールとしては日本で最も顧客を持つZOZOTOWNとの提携があることもあって勢力図は一気に塗り替えられる可能性も十分にある。
『ZOZOフリマ』では出品方法が大きく変わる
メルカリなどのフリマアプリにおいてはスマホで出品する際にカメラで撮影をして商品の説明を記入することで出品をするのが一般的であった。今まではパソコンに取り込んだ写真をアップロードして詳細な説明を記入することによって出品する形式が一般的であったが、フリマ”アプリ”になってからは非常に出品へのハードルが低くなっている。
そしてそれを今回の『ZOZOフリマ』は大きく上回る。ZOZOTOWNで購入した商品であれば商品のページから出品ができるのだ。他のフリマアプリでは実際に商品を撮るなど、その商品がどんなものであるのか色合いや風味が間違って伝わっていないか気を付ける必要があるなど商品の情報を伝えるが、ZOZOTOWNで購入したものならその商品自体をそのままページを利用して売却ができる。これはZOZOTOWNにしかできないやり方であるがかなり出品におけるめんどくささを解消することになりそうだ。
ファッション業界においては圧倒的強み
実はZOZOTOWNのフリマ事業への参入は半年以上前から決まっていた。そのときからZOZOTOWNやWEAR(コーディネートを投稿閲覧できるサイト)という非常に大きな導線を持つZOZOTOWNはフリマ業界にとって非常に大きな黒船になることは予見されていたわけあるが、今回ついにリリースの運びとなった。
例えば、WEARで見たモデルないしは読者モデルのコーディネートを『ZOZOフリマ』を通して買うことができる。憧れの読モの古着ともなればもしかすると新品以上の価格で購入する顧客がいてもおかしくないだろう。既存のフリマアプリと比べてファッションのジャンルにおいては1つ頭抜けた存在になることは間違いない。
既存のフリマアプリは生き残れるか
ともなれば影響が懸念されるのがメルカリである。メルカリをはじめとしてフリマアプリでは売り上げの多くをファッションのジャンルから得ている。そのファッションの部分の顧客を根こそぎもっていかれる可能性もある。使い勝手を考えた際にZOZOTOWNからの購入商品を即座に出品できる『ZOZOフリマ』は相当に有利である。
フリマアプリなどのCtoCサービスの特徴は出品を企業でなく一般消費者が行うため、独自の文化や雰囲気が形成されることが多い。そのため独自のルールなどもいつの間にかユーザーの間で暗黙の了解として存在するなど運営側がそうした流れをコントロールすることは難しい。そのため、いつの間にか一定のジャンルや層の売買が増えたりなど棲み分けが決まることもある。メルカリは現在、主婦のハンドメイドが多く販売されるなどしている。対してZOZOTOWNは若年層が多くそう被らないのかもしれない。
これからフリマアプリの競争はさらに激化することだろう。ヤフオクという絶対王者を脅かすほどのフリマアプリは未だ存在しないがそれぞれの市場や特性で新たな展開が生まれることが想像できる。楽天の提供するラクマは資金力で言えば最も有利な立ち位置にいる。はたして5年後に生き残っているのはどのサービスだろうか。