LINEの東京NY市場ダブル上場はなるのか


LINE上場の噂がまた出てきた。
東京証券取引所とニューヨーク証券取引所での上場を計画しているとされているがはたして…

LINEがついに上場か

[香港/東京 4日 ロイター] – 韓国のネイバー(035420.KS)傘下の無料対話アプリ会社LINE(IPO-LINE.T)が、ニューヨークと東京市場で新規株式公開(IPO)を計画していることが分かった。

トムソン・ロイター傘下のIFRが4日、関係筋の話として報じた。IPOに伴う資金調達額は最大30億ドルという。

出典 http://jp.reuters.com/

今まで何度と噂になっては立ち消えていたLINEの上場。今度は東京市場とNY市場でのIPOが噂されている。調達額はなんと3000億円を超え、上場に伴う価値はもっぱら2兆円を超えるとの噂である。近年のIT企業の上場においては間違いなく最大級の上場案件だろう。

LINEがNY市場での上場を目指す理由

では、LINEはなぜNY市場での上場を目指すのだろうか。資金を調達するのであればサービスを主に行っており本社の存在する東京のみでいいはずだ。理由としてはアメリカでの知名度の上昇が挙げられるだろう。上場をすることによってLINEという企業およびサービスが知られることになるメリットは大きい。特にLINEなどの多くのユーザー数を抱えるアプリでは効果的である。

対して、デメリットとしては東京とNYと2つの市場で上場することによってその維持費用がかかる。2つの国で全く違う基準が市場で求められる。四半期ごとの決算で45日以内の開示が必要になる。何かしら経営状況に関する株価の大きな変動要因となる事態に対しては日本のみならずアメリカに対しても説明が求められる。

NTT、NTTドコモ、アドバンテスト、キヤノン、ホンダ、コナミ、京セラ、三菱UFJフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、日本電産、野村證券、オリックス、ソニー、三井住友フィナンシャルグループ、トヨタ

以上の15の日本企業がニューヨーク証券取引所で上場を果たしているが、パイオニアなど複数国上場を取りやめたケースもあり、一筋縄ではいかなそうだ。

LINE上場に立ちはだかる壁とは

そもそもLINEは2014年から上場を検討している。その売り上げやLINEというアプリが日本経済に与える影響を考えれば上場企業のレベルとしては十分すぎるほどである。そのLINEがなぜ上場を幾度となく断念さざるをえなかったのか。

それには、LINEとは別のサービスNAVERまとめが影響しているとされている。あらゆる情報をまとめて掲載できるNAVERまとめには著作権上の問題があるとされており、そのことが企業としてのコンプライアンスに反するのではないかとささやかれている。経営規模や経営状況は申し分ないLINEであるが、上場はなかなか難しそうだ。