世界の都市別生活費ランキング


世界の都市別生活費ランキングでシンガポールが3年連続での首位となった。
はたして、日本の東京やその他の都市の順位は…

生活費ランキングでシンガポールが3連覇

英誌エコノミストの調査部門であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が世界の都市生活費ランキングを発表した。その結果、シンガポールが3年連続の首位となった。
EIUは世界133都市で食料品や衣料品、日用品、家賃、教育費など160の商品やサービスの価格を年2回調査し、WCOL indexという指数にしたうえでランキングを発表している。

EIUによると、シンガポールは車を取得する際の登録に多額の費用がかかり(車の総数を管理するために入札制で車を買う権利を販売している)、公共交通機関の料金も高いことなどによる移動費の高さが生活費を押し上げている。シンガポールでかかる交通費はニューヨークの2.7倍に上るといい、生活に必要な食料品は比較的安いものの1位になった。

世界の都市、生活費ランキング

順位 都市名 WCOL index
1 シンガポール シンガポール 116
2 チューリッヒ スイス 114
2 香港 香港 114
4 ジュネーブ スイス 108
5 パリ フランス 107
6 ロンドン イギリス 101
7 ニューヨーク アメリカ 100
8 コペンハーゲン デンマーク 99
8 ソウル 韓国 99
8 ロサンゼルス アメリカ 99

日本は11位、14位に

このランキングで日本は東京が11位に、大阪が14位にランクインした。世界3位の経済規模にしては比較的物価が低いと言えるだろう。加えて、ファーストフードの店舗などはヨーロッパなどに加えて半分ほどの価格にも関わらず(フランスでは牛丼が1杯1000円以上する)、サービスの質も高く、そうした面でのコストパフォーマンスは非常にいい。物価こそ世界で11位になっているものの、サービスの質などを考慮すれば日本は未だかなり豊かな国であるということをも言えるかもしれない。
とはいえ、高い質のサービスが低い価格に抑えられていることも、低賃金の温床となっており日本のデフレを促進しているとも取れなくない。こうした現状は今の日本の問題にそのまま跳ね返ってきている。

物価が安い10都市をみると、126位のニューデリー、127位のチェンナイ、131位のムンバイ、132位のバンガロールとインドの都市が4つを占めている。アジアからはさらにカザフスタンのアルマトイ、パキスタンのカラチが同率127位に入っている。