イノベーションを起こすためにはどうすればいいのだろうか。
多くのビジネスマンやアントレプレナーの永遠の憧れだ。そしてイノベーションを起こすには5つの行動が関係している。
イノベーションを起こす5つの行動
本誌では、イノベーターに必要な5つの発見力を『関連付け思考力』『質問力』『観察力』『実験力』『ネットワーキング力』という5つの要素でもって表すことができることを紹介した。そして、イノベーションを起こすための方法をIESEビジネススクールのパディ・ミラー教授は『イノベーション・アーキテクト』として提唱している。
ミラー教授は大企業の中でイノベーションを起こす方法を5つ唱えた。それを紹介しよう。
1.ビジネスに直結するアイディアにフォーカスする
ビジネスに重要なのがアイディアだ。アイディア1つでそのビジネスはうまくいないかもしれないし、はたまた世界を変えるサービスになるのかもしれない。そのビジネスを考える上で重要なアイディアにフォーカスするということ。
徹底的に練られ、洗練されたアイディアを生み出すこと、それに対して注力することはイノベーションを生む。
2.独自のアイディアを探すために外の世界とつながる
アイディアというのは無から生まれることはない。必ず何かと何かの掛け合わせから成立している。もしあなたのアイディアに限界が訪れたらそこで考え続けても素晴らしいアイディアが生まれる可能性は少ないだろう。
外の世界とつながることによって、外の世界の情報を掛け合わせることによって今までにはないアイディアが生まれる可能性がある。
3.当初のアイディアを見直し、必要に応じてひねる
アイディアは大事であるが、アイディアに囚われてはいけない。Instagramは、当初画像と位置情報を組み合わせたサービスをリリースしたがほとんど使われなかったという。それが写真の共有という用途にフォーカスした途端に、今のような圧倒的なヒットを記録した。
アイディアというのは常に変わるものだ。だからこそ、自分のアイディアは恒久なものであると思ってはいけない。常に見直しをし、その時点でベストな選択をする必要がある。
4.最も優れたアイディアを選び、それ以外は捨てる
iPhoneを考えれば分かるだろう。無駄な機能をそぎ落とし必要な要素のみを残したからこそプロダクトは世界的なヒットを果たした。アイディアというのはいくつも抱えていてもそれがプラスになるとは限らない。本当に必要なもの以外は捨てた方がかえってうまくいくものである。
最高のアイディア以外は捨てた方がうまくいくものであろう。
5.社内政治をかいくぐり、ひそかに企画を進める
大企業にとって避けて通れないのが社内政治である。組織が大きくなればなるほど様々な人間の思惑が交錯することによって政治が生まれる。
この社内政治に一から相手をしていたら素晴らしいサービスは作れない。時にはそれをかいくぐりひっそりと進めるのも手であろう。
ミラー教授の付け足した1つの要素
ミラー教授はそれに加えて、あきらめないという要素が必要だと語っている。5つの行動は非常に大事なのかもしれないが、社内でイノベーションを起こす人間に共通するのがどんなときも諦めない心だろう。
イノベーションというのは諦めない者にのみ訪れる。