自撮り専用アプリ『B612』が1億ダウンロードされたわけとは


100万ダウンロードでもヒットに十分値する中、1億ダウンロードを突破。
自撮り専用アプリ『B612』ははたしてなぜここまでのヒットを飛ばしたのか。その理由に迫る。

1億ダウンロードを突破した『B612』

あなたは『B612』をご存知だろうか?その名前からは何も想像のつかないアプリは今で言うところのセルフィー、つまり自撮りのためのアプリケーションである。そんな『B612』は世界で1億ダウンロードを突破したのだが、主な利用地域は東南アジア・中南米・東ヨーロッパなどの地域となっている。現在はルーマニア、ベラルーシ、ウクライナなどで利用が拡大しているという。

b612
出典 http://linecorp.com/

実はこの『b612』を展開しているのはLINE株式会社である。LINE株式会社のサービスではあるが、LINEブランドの中のサービスでもないし、結果として日本よりもその他の国でヒットしている。LINE株式会社の提供するサービスの中でも『Popcorn Buzz』などと同じLINEブランドの中に属さない独立したサービスである。

世界でも珍しい『B612』の1億ダウンロード

http://kigyo-ka.com/00213/

弊誌のこの記事を見ていただけば分かるように、日本国内のアプリ市場では1000万ダウンロードという数字が1つの大ヒットの目安となっている。当然、1000万ダウンロードを突破しているアプリはそう多くはない。例えばLINEは10億ダウンロードを突破しているものの、そんなアプリはそうそう存在しないだろう。

世界の中でも1億ダウンロードはそう簡単ではない。むしろLINEがそれだけの大ヒットを記録したとみるべきで、例えばグノシーのダウンロード数は1000万を少し超えたくらいである。一時注目を浴びた755は400万ダウンロードを超えたくらい。CMをこれだけ打ってもダウンロード数というのは往々にしてもこの程度のものであるというのが基本的な相場だ。

『B612』のカギは”非言語”にあり

ところで、なぜ『B612』は世界で1億ものダウンロードをされたのだろうか。『B612』の機能というのはいたって単純で、自撮りをする際に43種類のフィルターから好きなものを選んで写真の雰囲気を変えたり、写真を加工するという機能がついている。逆にこれだけのシンプルな造りになっており、自撮りや写真の加工以外のことには使えない。
そんな『B612』がウケた要因には世界的に自撮りの文化が普及していることは1つの要因に挙げられるだろう。Facebookや今ではInstagramの普及によって自分の写真を上げる機会が増えたことで、写真を美しく撮るニーズが高まっている。

そして、『B612』の強みは全ての操作が一瞬で行える上にプロ並みの写真が撮れるということだ。アプリを起動した瞬間にカメラモードとなり、しかも最初からフィルターがかかっている。しかもオートフォーカス機能で顔と体以外にはぼかしを入れることによってまるでプロの機材で撮ったかのようにピントが合った写真に仕上がる。

これらの機能というのは言語を必要としない。もちろん、厳密に言えば『B612』ではそれぞれの国によって言語対応を変えているものの、それは機能の説明などで言語を必要とする場面は極めて少ない。ソーシャルゲーム業界などが海外進出に苦戦する中、この『B612』はそんなことをものともせず海外で1億ダウンロードを突破した。そのカギは非言語な魅力にあるだろう。そしてそれは言葉を使わずともユーザーが魅力を理解してくれるシンプルさにある。