創業5期のアカツキが上場


2016年もようやく上場案件が増えてきた。
ソーシャルゲームを展開するアカツキが上場承認を受けた。

アカツキが上場

シンデレラナインやサウザンドメモリーズなどのゲーム開発・運用を手掛けるアカツキは2月12日、東京証券取引所への新規上場申請を実施し承認された。証券コードは3932、市場区分はマザーズ。220万株を公募し、110万株を売出す。(オーバーアロットメントは49万5000株)。主幹事は野村證券が務める。

出典 http://thebridge.jp/

ソーシャルゲームで有名なアカツキが創業5期にして上場を果たす。平成27年3月期の決算は売上高が43億4400万円、経常利益が6億100万円であったが、直近の第6期第三四半期の売上は39億2600万円と非常にその売り上げが伸びていることが分かる。

ソーシャルゲームでヒットを飛ばすアカツキ

アカツキの創業は2010年6月。mobageやGREE上でのソーシャルゲーム提供で業績を伸ばし、2013年11月にiOS版を公開(Android版は翌12月)したスマートフォン向けRPGのサウザンドメモリーズは配信半年でユーザー数200万人を突破するなど好調が続いていた。

出典 http://thebridge.jp/

アカツキの創業は今からおおよそ5年半前。その頃はGREEにmobageタウンの全盛であり、サードパーティーとしてゲームの提供を行っていた。今ではサウザンドメモリーズが最大のヒット作品であり、多くのユーザーを抱える人気のゲームである。

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出典 http://aktsk.jp/

珍しくない数年での上場

グノシーにAppBankなど近年については設立から数年で上場を遂げるベンチャー企業は非常に多く、それが当たり前になってきたように思える。中でも資金調達といった大きな岐路からたった2,3年で上場までこぎつけるケースも多く、その点については日本のITベンチャーにおいてもVCが非常にうまく機能しているように感じられる。

それだけIT業界においてはスピード感があり、数年で会社は上場の規模まで成長を遂げてしまうということであろう。他の業界と比較した場合、数年で上場というのはほとんど考えられないものである。しかも今回のアカツキに関しては前年の決算の売上高にたった四半期で迫るなど3倍4倍の成長をしているようである。ソーシャルゲームの企業の上場と言えば他にgumiの例もあるように、ゲーム自体の売り上げのボラティリティが高く、業績が安定しないことが常だ。そうした部分も心配されるが、IT企業の高い成長速度が伺える案件となった。