Sunnychatを元nanapiの古川氏が立ち上げ


動画を楽しむチャットアプリがスタートした。
元nanapiの古川氏の立ち上げたアプリはいったいどのようなものなのだろうか。

SupershipがSunnychatを公開

KDDIグループのSupershipは2016年8月1日、コミュニケーションアプリ『Sunnychat』をAndroid、iOSで公開した。
このアプリでは、ユーザーは最大5秒程度の動画を撮影し、アプリ内で共有したい相手を選ぶと、それを通じてチャットやスタンプを送り合うことができるという。

サービス内の友達はFacebookにTwitterから、その他電話帳にQRコードなどの経由で追加することができるようになっているという。

非言語コミュニケーションを意図

Supershipとは、2015年9月にスケールアウト、ビットセラー、nanapiの3社が合併して生まれた企業である。今回『Sunnychat』を立ち上げたのは、nanapiの代表取締役であった古川健介氏で、現在はSupershipの取締役である。nanapiは生活の中のノウハウが詰まったキュレーションメディアで(当時はそういった言葉はなかった)、KDDIに買収されグループ入りした際は話題になった。

この『Sunnychat』については、ネガティブなコミュニケーションは言語を通して行われ、ポジティブなコミュニケーションは非言語を通して行われることから動画を通じて非言語なコミュニケーションを増やすことを狙いとしているという。動画をきっかけにしたコミュニケーションの形成を目指しているものの、今後の展望としてMSQRD Snapchatなどのようにフィルタ機能を追加したり、ARを組み合わせた機能の実装も見越しているとの事である。

動画アプリは近年普及

日本でもSNOWなど動画フィルターアプリの普及を受けてのことであろう。Snapchatをきっかけにして動画を通したコミュニケーションは近年増えている。顔にフィルタをかけたりすることで新しい形のコミュニケーションが生まれるというのは非常に注目すべき事例である。収益化についてもSnapchatが多くの指針をもたらした。AR機能ではイベントの体験を他のユーザーとも共有できるし、そこでしか得られない臨場感がマーケティングとして機能している。

今回の『Sunnychat』もそうしたことを意識したものであるように思えるが、問題があるとしたら当初のユーザー獲得ではないだろうか。MSQRDはマスク機能という真新しさがティーンに受けたし、SNOWは”盛れる”(可愛く映る)ことで一気に自撮りなどのツールとしてヒットした。どうしても最初の分かりやすいとっかかりがないとユーザーは増えない。『Sunnychat』にはそれがない部分が非常に懸念である。