ロボットによる資産運用『お金のデザイン』が8.1億円を調達


お金のデザインが総額8.1億円を調達した。
同社は、ロボットによる資産運用を行っているが、はたしてどのようなものなのだろうか。

お金のデザインが資金調達を実施

コンピュータのアドバイザーによる資産運用サービス『THEO(テオ)』を提供するお金のデザインは本日2016年9月13日、総額約8.1億円の第三者割当増資の実施を発表した。調達先は、ちばぎんキャピタル株式会社、静岡キャピタル株式会社、株式会社ふくおかテクノロジーパートナーズ、株式会社丸井グループ、株式会社ベネフィット・ワン、東京短資株式会社らの各社。

お金のデザインは2013年8月に創業。創業時からの累積調達額は今回を含めると25億円超ということになる。

THEOが自動で資産を運用

2016年2月に一般向けにも公開されたTHEOは、資産の運用を独自アルゴリズムが支援してくれる形になっており、コンピュータのアドバイザーが資産を自動的に運用してくれる形だ。年齢や投資経験、リスクに対する考え方など、9つの質問に回答することで、世界の約6000のETFの中から約40種類のETFを組み合わせ、ユーザーの好みを反映したポートフォリオが作成される。スマホだけでも手続きが完結し、最小10万円、運用手数料1%で資産運用が始められる。

リテラシーのないユーザーでも手軽に少額から資産運用が始められる仕組みのサービスだ。

THEOは本当にヒットするのか

このTHEOの運用手数料は、決して安いとは言えない。メガバンクでも手数料1%未満のETFは存在するし、ラップ口座などに比べると安いがはたしてどれだけのニーズがあるかというとそれは不明である。
金融業と言っても、その実態はどれだけのユーザーからお金を集められるかどうか、つまりはユーザーが気に入るかどうかは難しいところである。

独自アルゴリズムがどれだけウケるかどうかという部分になるだろう。少額から運用ができる上に、担当者がつかずアルゴリズムによるアドバイザーが運用を行うため、コストがかからないので少額での顧客を多く抱えることを期待できる点は非常に強い。

では、THEOの仕組みを既存の金融事業者が真似できないかといったらそれはそこまで難しいところではない。そういった意味で事業への不安は残る。はたしてどうなるだろうか。