動画最初のイグジットか 3ミニッツがGREEにイグジット


動画サービスのイグジット案件が飛び込んできた。
もしかしたらスタートアップとしては動画ジャンルで初だろうか。3ミニッツのイグジットはこれからの動画サービスのイグジットの香りを感じさせる。

GREEが3ミニッツの買収を発表

GREEが2017年2月2日、動画スタートアップである3ミニッツの子会社化を発表した。買収額は43億円となっている。

3ミニッツは、InstagramやYouTube向けのプロダクションや動画メディア、ECなどを展開する。近年動画メディアが乱立する中にあって、比較的早くから動画サービスに着手している企業である。

ファッション動画メディアの『MINE BY 3M』のほか、プロダクションとしてInstagramやYouTubeを通じた動画マーケティングおよびインフルエンサーマーケティングなどを行っている。各メディアを合計した月間のべリーチ数は7500万、月間再生回数1億回以上だという。MINE BY 3Mは25歳~34歳の女性を中心に累計利用者数200万人を突破と発表している。
EC事業としてのプライベートブランド『eimy istoire』の初動売上は2000万円を記録したという。

動画のパイオニアとも言える3ミニッツ

3ミニッツは、動画サービスの中では国内で早くから展開している。動画に関するノウハウも持っており、そういった意味では最初にイグジットを果たす企業としては順当といったところだろうか。
ただ、C CHANNELやKURASHIRUなどのメディアが月間1億再生を記録する中、各メディアの総計(そこにはYouTuberなどのプロモーションなどクライアントワークも含まれる)で1億回以上というのは、そこまで飛びぬけた数字ではない。
43億円という金額についてはやや割高のようにも思えるが、GREEとしてはそれでも次の柱が欲しかったということだろうか。

動画に対するマーケットの評価も上がってきており、今後もイグジット案件が続出する可能性は十分にある。DeNA、コロプラ、GREE,サイバーエージェントなどのメガベンチャーからすれば今が買い時(上がりきって買えなくなるまでに買収しておきたい)ということになるかもしれない。

動画はトレンドになってゆく

現役起業家の予測する2017年のトレンド

2017年のトレンドとして、課金型ライブ動画を本誌は挙げている。(今回の3ミニッツは純粋な動画メディア、そして動画マーケティングでありこれには該当しない)

動画の1つの方向性としては動画メディア以上にユーザー課金を促す形のサービスが普及するのではないかと考えている。AbemaTVなどのインターネットテレビ局については成果が出るとしても2018年になるだろう。