ミクシィ、第2四半期決算で大幅増益も500億円の壁


ミクシィが第2四半期累計決算を発表した。
前年同期比での大幅な増収増益となるも大きな500億円の壁がまたしてものしかかった。

ミクシィが第2四半期決算を発表

ミクシィ<2121>は、この日(11月6日)、第2四半期累計(4~9月期)の連結決算を発表し、売上高953億円(前年同期比172.8%増)、営業利益436億円(同204.4%増)、経常利益433億円(同202.3%増)、最終利益284億円(同213.0%増)だった。

出典 http://gamebiz.jp/

ミクシィが第2四半期累計の連結決算を発表した。2015年4月~9月で売上高は953億円にのぼり、営業利益は436億円を記録した。いずれも前年同期を2倍以上もしくは2倍近く上回る数字であり、浮き沈みの激しいソーシャルゲームの業界においてミクシィは好調を維持し続けている。

モンストが依然好調を維持

主力タイトル『モンスターストライク』が好調に推移し、売上と利益ともに順調に拡大した。一緒にいる友人と協力する仕組みが特徴で、利用者を順調に伸ばしているほか、テレビCMや屋外プロモーション、動画コンテンツの提供、リアルイベントの実施、アーケードゲーム、グッズ製作、さらにゲーム内で映画や人気アニメとのタイアップを継続的に行った。また海外でも台湾・北米・韓国・中国・マカオ・香港と展開した結果、2015年9月には全世界利用者数が3000万人を突破した。エンターテイメント事業の売上高は890億円(同201.8%増)、セグメント利益456億円(同220.3%増)だった。

出典 http://gamebiz.jp/

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ミクシィの同セグメントでのコンテンツはほぼモンスターストライクのみとなるため、この数字がモンスターストライクの業績と見ていいだろう。半年間で890億円の売り上げを計上しており、利益率は50%以上となった。この数字でミクシィという企業がこれほどの利益をモンスターストライクという1つのゲームで挙げているということが分かる。多くのIT企業にとって業績の不振などはソーシャルゲーム1本のヒットによって取り返してお釣りが出るような時代になっている。

ソーシャルゲーム業界の500億円の壁

通説的に語られているのが、ソーシャルゲームを展開する企業にはソーシャルゲームによる売上高が四半期で500億円という1つの壁があるということである。ソーシャルゲームでトップを走るのはミクシィをはじめとして、GungHo、サイバーエージェント、DeNA、GREEの5社が挙げられるが、いずれも500億円という壁には苦戦していることが否めない。

サイバーエージェントの四半期決算ではゲーム事業は167億円と遠く及ばず、ミクシィは四半期単位にするとおおよそ500億円にギリギリ届かない程度である。GungHoは一時この数字に肉薄するも現在は少し離れている。この500億円という大きな壁を上回るには現在のソーシャルゲームにおける課金人口を増やすような変化が生まれるか海外展開を成功させるしかないだろう。それがない限りは現在のパチンコ業界のように下火産業となり、一時的なドル箱であったと言われる結末しかない。現在ソーシャルゲームで最も売り上げを上げているのはミクシィなだけに大きな期待が集まる。