『とりあえず就職』
よく聞く言葉ですが、なぜこれはダメなんでしょうか。
とりあえず就職してから起業なんか100％ムリ
ものすごくシンプルに結論から言ってしまいます。私は一時期ものすごい数のセミナーに講師として呼ばれていたことがありました。起業についての話をしたり、とりあえず学生に対してためになるような話をするみたいな形で講演を行っていました。
なんか色々と、”これは価値観変わるなー”って思ってもらえるような話をしようと自分のいる世界の話をしてみたりするのですが、最終的にくる質問というか、よくある学生のパターンが、
『とりあえず3年間会社で学んでから起業したいと思っています。』というものでした。
正直な話、こういうものを聞くたびに、
こいつ使えないんだろうなー
と思っていました。毎回のようにくる議題なのでうんざりです。
自分自身の経験として間違いなく言えることは、とりあえず就職なんかしても意味がない。むしろ意味がないどころか大切な時間を捨てることになる。そんな理由をまとめてみました。
１、会社で成長なんてできない
”一度会社に入って成長して～”とか言いますが、ムリです。
これは会社の環境がダメとか、会社で働くことがいけないというよりも、
『会社が僕を成長させてくれる！』って考え方が、受け身だし無理があります。
まず会社はあなたを成長させるために存在しません。会社の利益のためにあるわけです。
あなたにひたすら雑用をさせるのが会社の利益につながるならそうするだけです。
１％ほどの絶対的な価値を持つ人間以外は会社のために働くだけです。それが雇用という契約です。嫌なら固定給をもらわなきゃいい。
そして会社にとってあなたが成長することがメリットか考えてみましょう。
優秀な人材がいることは会社にとって利益ですが、出て行かれるリスクも高まるわけです。
会社がそれを大きな声で言うことはありませんが、別に成長しなくてもまあまあやってくれたらいいかなっていうケースは非常に多いわけです。
実のところ、日本の企業ではその企業でしか通用しないやり方が多く存在します。その企業独自のやり方や文化が存在するのです。
そのすることで自社では優秀なのに他では全く通用しないから出ていかない人材が増えます。
会社は、組織は、大きくなればなるほど合理的に人を動かします。
２、一従業員と経営者は180°違う
優秀な従業員ははたして優秀な経営者でしょうか？
単純にイエスと言えないことはバカでも分かりますよね。
優秀なスポーツ選手が優秀な指導者ではないのと同じです。
従業員は言われたことを的確にこなすのが仕事です。
対して経営者はそのやることを探して決めるのが仕事です。
これは真逆の事です。
だからこそやっていることは全く違います。
一従業員として力を磨いても経営者としてそれが役に立つかは分かりません。
会社の仕組みだって従業員の視点から全てが分かるわけがありません。
３、３年で時代は十分変わる
こんな事業をしたい
３年会社で修業してからやろう
こんな人もいるかと思いますが、
３年のうちに状況が変わってしまいます。
３年で全てが変わると考えてもらっても構いません。
今の時代の進化を舐めすぎです。それこそ優秀なスタートアップは毎日進化する勢いです。なぜなら世界を変えるつもりでやっているのだから。
３年というのは実はあまりに長すぎるのです。
そのスピード感を考えると、『とりあえず』という選択肢は危険です。
『とりあえず』とか言ってるうちにどんどん引き離されます。
４、経営やビジネスとは積み重ねのゲームである。
経営は積み重ねのゲームです。
やってきた会社の実績などが積み重なってどんどん利益になります。
逆に始めたてはたとえどんな優秀な人材を揃えても資金力があってもどんなところでもちっぽけなものです。
要は実力もそうですが、いつからやっているかも大きく左右するわけです。
世の中では実力は正当に評価されていると思われがちですが、短期的には評価はできません。
仮にビルゲイツを知らない人間しかいない世界でビルゲイツが事業を始めても誰も相手にしません。彼だって積み重ねの末に今があるのです。
１年後にはまた違う状況になっているでしょうが、それはそこまで積み重ねたからです。
そういう視点で考えてみた時、
早く始めることほど成功に近づくことはありません。
５、実際にやってみる以上に学べるものなど存在しない
こんなスキルをつければ、とかこんな能力をつければとか言いますが、
そもそも何のスキルが必要かなんか分かりません。
勇気を出して恥を覚悟でやるからこそ自分が客観的に見えるんです。
やらない立場でいる人間には学びはありません。
やった時に初めて色々分かるわけです。
マッキンゼーを出た人でもこう言います。
野球をやるのなら野球をやることが一番学びになります。試合を見続けても野球はうまくなりません。
それと同じです。
勉強は勉強すればできるようになります机の上で起こることだからです。
ビジネスは実世界で起こることなので机の上では何も起こりません。
起業したいなら起業するのが1番
とまあこのように色々と理由があるのですが、基本的にやりたいことがあるならすぐやるに越したことはないと思います。起業のための何かをするほどならば起業をする方が早いことには違いないでしょう。
正直、やりたいことをやらないままいるということがあまり分かりません（笑）
やりたいならやるでしょ？って感じです。
挑戦する人間の方が
人に愛され、
成長し、
学びも多いです。
