雑誌ははたしてスマホに移行できるのか


意外とスマホシフトが進まない出版業界。
ただ、雑誌に関しては徐々にその成果が現れているようです。

ドコモがdマガジンで好調

iPhone導入後も思ったように業績を伸ばせず、苦戦続きのNTTドコモ。ただ、同社は数年前から通信分野の成長鈍化を見越して、それ以外の収益拡大策を掲げてきた。その核がスマホ向けの独自コンテンツサービス「dマーケット」だ。

動画見放題のdビデオ(2015年3月末の会員数460万)や最新ヒット曲聴き放題のdヒッツ(300万)、アニメ見放題のdアニメストア(180万)などを中心に、ショッピング、旅行、教育、宅配などを手掛ける。ドコモが自らサービスを提供することで、データ通信量収入を引き上げるのが狙いだ。当初はドコモユーザー限定だったが、2014年度からは他社ユーザーも使えるように開放している。

中でも、急成長を遂げているのが雑誌読み放題の「dマガジン」。2014年6月のサービス開始から会員数を積み上げ、2015年3月末で190万件を突破した。加藤薰社長も「大変好評を頂いており、開始以来順調に伸びている」と胸を張る。月額400円(税込432円)の低額サービスながら、ラインナップは120~130誌と幅広い。

出典 http://toyokeizai.net/

もう音楽も雑誌もスマホでできてしまう時代になってきています。
こうなるとキャリアはやはり強い。

webならではの機能性も

現在、マンガや週刊誌などほとんどが読み放題での契約という形になっている。
雑誌は定期的に数冊買うというスタイルであったのが変わってきています。
情報量を多く処理できるwebならではのやり方となっています。

そして読み放題でかつデジタルコンテンツであることを生かし、
別々の雑誌であってもテーマごとに並び替えたり、その人にあった記事のみをうまく見れるなどの形も実現しているよう。
ニュースアプリなどと同じような使い方で、雑誌のコンテンツを読めるようになっているようです。

特に写真週刊誌とは相性がよく、
スマホと移動時間に読むという週間が非常にマッチしたのではないでしょうか。

マンガではグッズで売り上げを立てる戦略

先ほどのdマガジンは月額400円ですが、
マンガのジャンル、マンガボックスやコミコは無料でマンガを読むことができます。
これはマンガやアニメの市場がコアなファンによる単行本やグッズでの売り上げをメインとしていることからきています。
無料であれば作品に触れる人はそれだけ増え、それによりグッズの購入の可能性もあがります。

このようなフリーミアム戦略はどんどん広がっていくのではないでしょうか。

紙は消える?

紙の媒体はいつか消えると予想している方もいます。
今の高齢者層のテクノロジーに対する嫌悪感を見ると紙の需要は常に一定数存在するのではないかと予想されます。

ただ、雑誌や新聞に関してはこうもうまくシフトしたのを見ると、
細かいこだわりのないジャンルからどんどん移っていくことでしょう。

ただし、パラパラめくるという作業については紙には一日の長がありますし、
メモを取るなどの機能も、タブレット端末ではそう気軽にできません。
(アプリを立ち上げるほうが時間がかかります。)

我々が生きている間は紙は残るのではないでしょうか。