19歳の若僧が起業して六本木ヒルズに入れたわけ②


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この前回の記事の通り、18歳で作った会社はどんどんと勢いを増していきます。
何も知らないただの学生の作った会社ですが、その熱意とやる気だけで人の集まる企業に

19歳の若僧が起業して六本木ヒルズに入れたわけ①
19歳の若僧が起業して六本木ヒルズに入れたわけ②
19歳の若僧が起業して六本木ヒルズに入れたわけ③
19歳の若僧が起業して六本木ヒルズに入れたわけ④
19歳の若僧が起業して六本木ヒルズに入れたわけ⑤

初の自社サービスで揉めに揉める

前回まではみんなで和気あいあいと仲良くやっていました。
ただし、会社を作って自社サービスをやろうとしたところから雲行きが怪しくなってきます。まずどんなサービスにするかの時点で話がまとまらなくなります。
今までは、顔の広い営業担当が見込み客を見つける、仕事の案件を引っ張ってくるを担当し、僕がクライアントとの細かいヒアリングでの作品の概要を決定する部分を担当します。それからエンジニア達に仕事を割り振ってエンジニア班の中で仕事を分担するわけです。各々が仕事量に応じて収益を分けていました。

当然ながら仕事をもらってなんとかこなしている立場ですから文句など出てきようがありません。ただただ認められるだけで精一杯ですからそのために結束していました。しかし、自社サービスともなろう頃には欲が出てきます。とんでもないお金が手に入る可能性もある、自分たちがやりたいことができる、様々な皮算用が頭を巡ったことでしょう。
サービスの内容、戦略、初期費用、報酬の配分、その全てで揉めました。

結局サービスのリリースを引き伸ばし、SEOのサービスへ

当時、予定にあった学生向けポータルサイトのリリースは引き伸ばしとなりました。
イベンター出身の顔の広い営業マンもいましたし一気にPV数を挙げると同時に企業に営業をかけにいく予定でしたが、その前段階でも揉めるなど、ビジネス面での経験が未熟であるということに気付きました。そこでもう少し計算の立ちやすい身の丈に合ったSEOのサービスをやることにしました。HP制作のアップセールスとして、SEOのサービスを付ける形でした。

結果から言うとこの選択はうまくはまってしまいます。学生という分野でも優秀なエンジニアを付けたからでしょうか、売り上げはさらに伸びました。ここらで一度ガツンと失敗を経験しておくべきだったのかもしれませんが、SEOという分野でコツコツと実績を積み重ねていくことでまたメンバーが業務に取り組めるようにもなりました。

唯一の強みを徹底的に生かしたことが起業の成功に

あまり自分の過去を成功と捉えるのはどうかとは思いますが、この起業は成功だったと思います。
売上は一丁前に学生起業とは思えないレベルまで上がりました。webというジャンルだったからこそできたことですが、学生でありながらもエンジニア班はプロフェッショナルでした。ただし売り上げのほとんどを役員報酬に入れるような企業でしたから、いい企業であったかというとそれは別でした。

勝因はwebというジャンルにリソースを集中させたことです。学生でありながら社会で通用する手段はwebしかないと考えていましたから、それを徹底的にやりました。そのことで受託ではあるものの仕事が大きく舞い込んでくる結果となりました。
中から見るといい企業ではありませんでしたが、外から見ると非常にいい企業だったと思います。しょせんは学生だと見られた瞬間に全てが終わると思っていましたから、納期を確実に守り、遅刻など数分でも一切許さず、クライアントとの面談は異常なほどに密にこなしました。『ここまで親身になってやってくれる会社は初めてだ』という言葉も頂きました。
学生という未熟な立場であったからこそそれをバネにして結果を出すことに邁進できていました。

そしてついにその日は訪れる

当初はメンバーのうちの一人の家を改造し、オフィス用具を揃えオフィスとしていましたが(彼には申し訳ありませんでしたが)、しっかりと売上が立ったそのときはオフィスが必要になってきていました。
クライアントの目もあり、見た目もしっかりしなくてはならない、それに自分たちもそういう環境を欲していました。

それでオフィスを探していましたが、なかなか決まりません。そこまでこだわる理由もないが綺麗なオフィスがいいし、かと言ってそこまでお金をかけるのはどうか…そうして2週間ほど時間が経ちました。
そのとき、ある知り合いの企業から『六本木ヒルズはどうだ?』との紹介を頂きました。六本木ヒルズというと、堀江貴文氏のライブドアなど企業で有名なまるで成功の象徴のようなところです。当然尻込みする気持ちもあったのですが、自社は条件も満たしていてお金の面なども問題ない。それに六本木ヒルズにはIT企業がたくさんあるとあってそこには様々な企業との出会いがありました。それを期待して我々は六本木ヒルズへの移転を決めました。

そして、ここからは我々の企業のなりゆきについてです。
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