爆買いマーケットをオンライン化したアプリが誕生


”爆買い”というあまりにも大きすぎるマーケット。
このまだまだ伸びる余地を残したマーケットにオンラインでの参入を果たしたECアプリが誕生した。

『爆買い』という新たなマーケット

中国人の『爆買い』その裏にある国民性とは

弊誌でも紹介した通り、中国人観光客による日本国内での消費は、1度の長期休暇で1000億円に上る。これは日本中で一大イベントとなったハロウィンと匹敵する規模であり、近年でここまで大きなマーケットが生まれることはハロウィンなどを除いてないだろう。
日本という国でこのような大きなマーケットが生まれたチャンスが到来している。

中国人が日本国内で買物をする理由

しかしながら、なぜオンラインから買えるはずのものをわざわざ日本国内で買うのだろうか。関税などの足かせはあるものの、日本製品はきっと国内のみならず世界で買えるはずだ。それには1つ大きな理由があり、それは中国国内では”偽物”が横行しているというものである。つまり、中国国内から日本製品をオンラインなどで買おうとしたら偽物に当たってしまう可能性が高い。だからこそ中国人は日本で爆買いをするのである。

日本という国のブランドが世界から信用を得る一方で、そのブランド力を不当に利用した悪徳業者がいるのも事実である。日本のような誠実なマーケット以外の中国をはじめとした近年勢いを見せる国で事業を行う場合、この信用という言葉が1つのキーポイントになるであろう。

中国にいながら日本製品を爆買いできる越境EC

商品プレゼンテーションのライブ感、販売時間を制限したフラッシュセールのノウハウ、そして日本商品の現地直送販売という3つの要素を併せ持つ、越境ECに特化したモバイルアプリ「bolome(波羅蜜)」が7月、中国でローンチした。

出典 http://thebridge.jp/

そんな中、中国国内からでも日本製品を爆買いできるサービスが誕生した。それが『bolome』と呼ばれるサービスであり、立ち上げたのは上海在住の日本人連続起業家である水野裕哉氏である。水野氏は2013年に中国のIT企業『百度』にUUCUNという企業をおおよそ60億円でバイアウトした過去を持つ。

設立8ヶ月で50億円を調達

中国にいながら日本を爆買できる越境ECアプリ「bolome(波羅蜜)」は26日、3,000万米ドルの調達を発表した。

bolome は昨年9月に開発に着手し、今年7月にサービスを開始。会社設立からの8ヶ月で総額4,300万ドルを調達しており、短期間での調達額の大きさという観点で見てみると、2010年に会社設立から8ヶ月で総額4,100万ドルを調達した Xiaomi(小米)を上回っている。

出典 http://thebridge.jp/

この『bolome』は会社設立から8ヶ月、サービスの開始前に総額で日本円にしておおよそ50億円の調達に成功している。これは中国のAppleとも称されるシャオミを上回るスピードであり、いかに大きな期待が寄せられているかが分かる。

多くのメーカーが日本製品の海外進出に苦戦する中、おおよそ50億円の調達に成功した『bolome』。サービスのリリース前にここまでの資金をつぎ込むことが日本企業にはできるのだろうか。これが日本にはないスピード感とスケールなのであろう。