フォーブスで、『ビジネスに理想的な国ランキング』が今年も発表された。
財産権や税率、汚職の数、株式市場、投資家に対する保護などの全11項目を基準に144カ国の順位を算出している。はたして日本はいったい何位なのか、上位10位を紹介する。
1位 デンマーク
1位は2年連続でデンマークとなった。GDP成長率は1.1%であるが、法人税率が低く、イノベーションに積極的であることが票かされた。ハイテク化された農業や製薬業、世界級の海運業などの多くの産業が経済を牽引している形だ。
高福祉国家として名高い北欧の雄である。EU(欧州連合)の中でも貿易の自由化を強く推進している国の一つ。
2位 ニュージーランド
2位はニュージーランド。かつては農業経済が中心であったが、そこからの脱却を目指していく中で国際的な競争力を持つようになったことが大きい。
GDP成長率3.3%と平均程度。近年は、テクノロジー関連企業の躍進が著しい。
3位 ノルウェー
3位はノルウェー。この国は資源が豊富であり、強大な国有企業を保有していることでも知られる。天然ガスに石油が豊富であり、そのためか1人あたりのGDPは6.72万ドルと非常に高い。
GDP成長率:2.2%とやや低いが、民間セクターにおいても活発であることからこの順位である。
4位 アイルランド
4位はノルウェー。法人税率が低く、投資先として人気を博している。また、2010年には財政赤字がGDPの32.4%と経済状況が悪かったが、14年には4.2%まで減らすなど改善が著しい。
GDP成長率も5.2%と高い水準で経済成長を遂げている。
5位 スウェーデン
5位はスウェーデン。首都のストックホルムが新興企業に人気の場所となっており、ハイテク産業が活性化していることが好要因となったようだ。
GDP成長率2.3%とデフレに苦しむも、景気は上向きになっている。
6位 フィンランド
6位はフィンランド。ICTやバイオテクノロジーなどの新興産業が経済の柱を担っており、従来の林業や鉱業といった伝統産業の構造を脱しつつある。
GDP成長率は-0.4%で労働人口の高齢化の影響が大きい。
7位 カナダ
7位はカナダ。オイルサンドの発掘により、世界3位の原油備蓄国となった。伝統である林業など資源に恵まれた国である。
GDP成長率は2.4%。金融危機を機に力を増した金融業もまた経済成長に貢献している。
8位 シンガポール
8位はシンガポール。企業の誘致を積極的に行っていることでも知られている。
医療、テクノロジー関連の企業の誘致に成功している、金融の中心地であったが、今ではハイテク産業の中心地でもある。GDP成長率2.9%であるが、1人当たりGDPが8.31万ドルと飛びぬけている。
9位 オランダ
9位はオランダ。欧州貿易の中心地として強い存在感を示している。
GDP成長率は1.0%であるが、食品加工や石油精製などの産業が経済を支えている。
10位 イギリス
10位はイギリス。かつて強みだった製造業の衰退があったものの、金融業が急伸し、高い評価を受けている。
GDP成長率は3.0%であり、近年はハイテク企業も台頭している。
日本は23位に
日本は、昨年から順位を3つ上げて23位であった。活力を取り戻した株式市場が評価された格好だ。
とはいえ、上位を占めた北欧勢と比べるとやや不満な結果ではある。今後どういった結果をもたらすか。