今シリコンバレーの新たなビジネスは都市だ。
インターネットから都市に土俵を移した彼らの目指すものとは。
『New Cities』構想を発表
シリコンバレーで最も有名なインキュベーター、そしてベンチャーキャピタルであるYコンビネーターがゼロから新しい都市をつくる『New Cities』構想を発表したが、Googleをはじめとした世界的IT企業はなぜ関心を都市に向けるのだろうか。こうした流れの理由とは何なのだろうか。
Yコンビネーターは2016年6月28日、独自のプロジェクトを始動を予告した。
Yコンビネーターと言えば、DropboxやAirbnbといった企業の創設を手助けしてきた。
2016年6月はじめにはベーシックインカムの試験プロジェクトを年内に開始すると発表し、注目を浴びているが、『New Cities』構想では、計画や設計、構築を含めて、ゼロから新しい都市をつくるための研究を行うという。
民間が都市に挑む時代
ベーシックインカムに都市構想といったまさに国家規模のプロジェクトは、民間がやるような内容ではない。国を挙げてやるような内容である。それを一企業や一民間団体が行っていることには驚きを隠せない。これは、企業の力が国に匹敵するほどになったことを意味していて、もはや世の中を動かしていくのは企業になるだろう。
非常に大きな話題を呼んだのは2008年にGoogleが発表した『Google Island』計画である。あまりに無謀とすら思える人工島計画をGoogleが発表したが、それは今もなお潰えていないだろう。事実、Google(厳密には子会社のSidewalk Labs)は都市の開発にも関わっており、現実味は増してきている。
シリコンバレーが作るのは理想の都市
企業が理想の都市を作る。
そんな夢のようなことが今現実になっている。これ事実として今起こっていることは間違いないだろう。
シリコンバレーは我々にインターネットの世界を見せてくれたが、これからは我々に理想の新たな都市を見せてくれるかもしれない。