FinTechという言葉はすでにあらゆるところで使われているが、
決済に関するサービスがまた誕生した。『Privacy』ではその場でクレジットカード番号の生成ができる。
クレジットカードをその場で作成?『Privacy』
『Privacy』というサービスをご存じだろうか。インターネットショッピングの決済に役立つサービスなのであるが、その機能が非常にユニークである。
まず、『Privacy』に登録し、銀行口座を紐づける。そうすると、インターネットショッピングの際に『Privacy』マークを押すたびにクレジットカードの番号を作成してくれる。もちろん、その番号でその場で決済をすることができる。仕組みとしてはデビットカードと似た形で、銀行口座からその場で購入金額が引き落とされる仕組みだ。
デビットカードと違うのは、その場で番号を発行することができて、その番号をいつでも消去することができるということだ。つまり、買い物のたびに違う番号を発行することができるからセキュリティ上の問題をクリアする。
貧困地にクレジットカードが普及する可能性
現在のところでは対応しているのは、Bank of America、Capital One 360、Charles Schwab、Chase、Citibank、Fidelity、Navy Federal Credit Union、PNC Bank、SunTrust、TD Bank、US Bank、USAA、Wells Fargoの合計13の銀行となっていて、日本ではジャパンネット銀行で似たようなサービスがあるものの、『Pricvacy』は対応していない。
『Privacy』がセキュリティ上都合がいいことはもちろんのこと、信用リスクの高い貧困地にクレジットカードを導入することに寄与するだろう。そういった地域では回収にかかるコストや貸倒率が高すぎてクレジットカードが機能しない。しかし、この『Privacy』であれば銀行口座から引き落とすシステムであるからそういった問題をクリアすることができる。
さらに、盗難などのリスクも問題なく、クレジットカードによる決済のスピード化が進むだろう。
日本では考えられないことであるが、発展途上国や中進国においてはクレジットカード番号の悪用などは無視できない問題である。そういった部分についても何回でも番号を変えてそのたび利用することのできる『Privacy』が必要になると想定される。