ついにインターネット広告がテレビを超えた。
アメリカでは、年内にインターネットの広告費がテレビを超えるという。
ついにインターネットの広告費がテレビを超える
ついにインターネットの広告費がテレビを超える日が来る。アメリカの調査会社eMarketerは2016年9月13日に今年の広告業界の動向予測を公開したが、その中では年内にアメリカ市場でのデジタル広告費は約7.3兆円。一方、テレビの広告費は約7.2兆円とデジタル広告費が逆転することになる。
これまでからデジタルとテレビの逆転は予測されていたが、今年3月時点ではそれが来年と予想されていた。スピードはそれより遥かに速く、予想を上回るペースで変化が進んでいることが明らかになった。
デジタル広告を後押しするのはモバイル
なお、当然のごとくデジタル広告費は伸び続けているがテレビ広告費用も今年は増大傾向にある。2016年はオリンピックや大統領選挙の効果でテレビ広告費は増大している。
デジタル広告費の伸びの一因となっているのが、モバイルの広告である。今年は45%という非常に大きな伸びであり約4.7兆円に達する見込みとなっている。この伸びは当然広告業界全体で最大の伸びであり、モバイル広告は2019年までにアメリカの広告市場の3分の1以上を占めると予測される。
モバイル市場の競争は熾烈に
モバイル広告市場においてそのシェアでトップを占めるのはGoogleの32.0%、次に続くのがFacebookの22.1%である。
そして、その中でも成長部門とされているのがビデオ広告である。ビデオ広告は今年約1.05兆円に達すると予測され、デジタル広告の中の全体の14.3%を占め、この数値は来年には15.1%に成長すると予測されている。
この背景にあるのは、デジタル広告がプログラマティックと呼ばれる固定単価の取引やオークション型のRTB等のテクノロジーの導入で、急激な発展と遂げてきたことが挙げられる。アドテクノロジーは年々進化しておりより視認性の高い広告やネイテイブアドの導入、さらには効果測定の向上により、より多くの広告費用が注がれるようになっている。
ビデオ広告も大きな期待があるが、デジタル広告で最大の伸びであるのがディスプレイ広告。その勢いは2020年まで続くと見られている。ディスプレイ広告の出稿費用は今年約3.5兆円にのぼると見込まれ、検索広告3.4兆円をわずかに上回る。ディスプレイ広告で最大手はFacebookであり34.5%。続くGoogleは13.8%。Facebookが非常に大きなシェアを保持している。