いい材料が全く出てこない755ではあるが、
次にはアクティブユーザーに関するある指摘を受けた模様。
はたしてどうなってしまうのか。
不振続く755
この記事でも考察した通り、CM戦略が外れたことを認めた755。その再起をかけたプロモーション戦略が期待されるところではあるが、いいニュースは聞こえてこない。
サイバーエージェント藤田晋氏も語る通り、『CMで芸能人を起用し、集めたユーザーが定着しなかった』ことにある。
つまりは、芸能人を広告塔に、『あのアイドルの○○と話せる』と謳ってダウンロード数を集めたはいいが、なかなかアイドルから返信がこないということもあるだろう(現実的にはそう返信など全てに対してできるわけがない)、結果として多くのユーザーが離れていったという結果になる。
ムリのあったCM戦略
CMであれだけ『芸能人返信率92%』と謳ったのであるから、間違いなくユーザーは”芸能人と会話ができるアプリ”だと思うはずである。そうした使い方を想定してダウンロードを行う。(755運営側がどういう想定をしていようが、ユーザーは少なくともそう捉えることは間違いない。)
ところが、やってみるのはいいもののあまり面白くないわけだ。まず第一に芸能人が返信を返し続けたとしても、それでも一度に相手にできる人数は5人かそこらであろう。ユーザーにとってはのめりこむほどにハマる要素がない。単純に755ですることがあまりないのだ。芸能人に質問をしてみてその返答があるかを待つくらいである。他のユーザーと芸能人のやりとりを見ることを楽しむというのであるならばそれは動画にしなければ難しいだろう。
短期的にはもちろんユーザー数は増えた。あれ、芸能人と話せるかも…と思ったユーザーがダウンロードをしたが、それは運営側のオーバートークである。そんなしょっちゅう返信は来ないし、その他の時間は何をして楽しむのだろうか。ニコ生やツイキャスをテキストだけにして退化させたようだ。CM戦略を含め、アプリ自体の構成がそもそも楽しめるものになっているかはなはだ謎である。
755のアクティブユーザー数
あるサイトが、755の1日のアクティブユーザー数を計算している。
アイドル全員(関係者含む,227ID分)の1日のウオッチ数をすべて足してみたところ,2,306,906 となりました。
すなわち230万ウオッチしかありません。
もちろんこれは,AKBG及びE-girls関係者ばかりなのですが,この2つでCMをして,特にAKBのCMのときにダウンロード数がガッと増え,E-girlsのCMのときには既にダウンロード数にかげりが見えていたので,AKBG,E-girls以外の目的で使っている人の割合は,カウントしなくてもいい誤差の範囲であると私は考えます。
755運営側は強気に,300万ダウンロードとか言っている割に,実態としてアクティブユーザー数はめちゃくちゃ少ないことが想像できます。
アクティブユーザーが一日平均10ウオッチすると仮定すると,アクティブユーザー23万しかいません。出典 http://onicchan.cocolog-nifty.com/
おおよそユーザーはほとんどアイドルのトークを見ているわけで、そのウォッチ数を全て足し合わせると230万になるというのだ。それを1ユーザーあたりのウォッチ数で割るとアクティブユーザーの数が出る。1人のアイドルのトークしか見ないというユーザーはそういないと考えられるので(AKBは単独のメンバーのみを応援するよりもいくつか好きなメンバーがいるのが一般的だ)、5~10程度が妥当だろうか。
すると、多くともアクティブユーザーは1日あたりに46万人となる。
755のDAUを他のSNSと比較する
755のDAU(Daily Active User…1日の中で利用するユーザー数)は46万人(多くて)である。
260万人 | |
180万人 | |
LINE | 1000万人 |
主要なSNSのそれぞれDAUは以上のようになっている(日本国内のみに限る)。
ここに上がっているSNSは圧倒的な結果を残しているサービスであるから、それと比べるのも酷であり、Twitterの4分の1と考えるとかなり善戦しているような気もする。
755の課題はユーザーの伸び
とはいえ、755が課題に感じているのはユーザーの伸びに限界を感じているところであろう。これ以上ユーザーが伸びる要素は現状の芸能人推しの形ではまずない。
というわけで方向転換を考えているのであろう。
とはいえ、現状サービス自体に魅力は全くないし芸能人を利用したビジネスモデルにする方が無難であるような気もするのだが。
このサービスのクオリティで主要SNSを目指すのであろうか。