Twitterはもう限界なのか


Twitterの失望は大きい。
市場からもため息が聞こえる中、Twitterには希望はあるのだろうか。

Twitter増収も失望は大きく

Twitterの発表した第2四半期決算はため息交じりの増収であった。
売上高は6億ドル(前年同期20%増)。増収であるものの、この伸びは2013年の上場以来最少の伸びになっている。

純損失は1億ドルほどで赤字幅は縮小した。
これを受けて、Twitter社の株価はアメリカ株式市場引け後の時間外取引で10%も急落することとなった。市場の反応は大きな落胆に溢れており、Twitterに対する期待がしぼんでいくかのように株価もしぼんでいっている。

Twitterユーザー数の伸びは鈍化

Twitterに対する反応は日本のそれと海外では少し違う。日本ではこの短文SNSは受けているが(唯一と言っていいほど順調に伸びているのが日本市場だ)、英語圏などでは140字という制約はあまりに大きくInstagramにはユーザー数で抜かれ、Snapchatにはすでに企業価値で抜かれている。数年前は存在すらしなかったSnapchatは今やTwitterの2倍ほどの評価を得ているのである。

月間平均アクティブユーザー数は3億1300万人と、前四半期の3億1000万人から伸びは加速している。これ自体は朗報ではあるが、今後どれだけユーザーが伸びるという話はそう期待できそうにはないだろう。TwitterというSNSが思った以上に金にならないことが市場の落胆の原因だ。

Twitterの可能性とは

ユーザー数が伸び悩み、広告収入が減っていく中でTwitterは新規ユーザーの獲得に力を入れるとともに、ソーシャルメディアにおける役割の見直しを進めてきた。小さな機能をいくばくか追加してきたのがその証拠であろう。ライブ動画やストリーミングにサービスを拡大したほか、大リーグやプロバスケットボールのコンテンツ配信を通じてさらなるユーザー獲得を目指している。Twitteの速報性を活かしたスポーツ中継には期待が寄せられるかもしれない。

そもそも、TwitterはFacebookなどのSNSとは違う。非常にライトで気軽な形で楽しめるSNSであり、年齢や自分のプロフィールなどを登録して腰を据えて行うサービスではない。その代わり、例えば有事の際にはテレビなどよりも圧倒的に速く情報が出回ったり、企業の不祥事などについてはTwitterを通じて広まることも多い。ユーザーを巻き込む大きな話題性を作りやすいのはTwitterの特徴の1つだ。

“圧倒的に速い”
これはTwitterの他にはない長所ではないだろうか。リツイートされて情報が出回るスピードは極めて高く、ものによっては10分で1万人以上に広まることもざらである。これを生かしたプロモーションが、ユーザー全体を巻き込んだ話題性を作るプロモーションができればTwitterはビジネスとして成功するはずだ。