2015年を振り返る


2015年も残りわずかであるが、起業家.comではこの最後の記事で1年を振り返る。
はたして2015年はどんな1年であったのか。

2015年1月を振り返る

マクドナルドのチキンナゲットにビニール片が混入する事件があった。今年1年はそうした企業不祥事の多い年であったように思える。その後何日かして自らがスナック菓子につまようじを混入させる様をインターネット上で放送する若者が現れる。なお、マクドナルドはその商品の健全性を訴えるようなアピールをするも、2015年末になってもいまだその信用は回復していない。

今年の大きなニュースでもあるイスラム過激派組織ISILが後藤健二氏および湯川遥菜氏の殺害を予告する声明を公表。身代金として2億ドルを要求したが、日本政府はこれに応じなかった。今年1年でイスラム国大きくニュースになることが非常に多かった。

2015年2月を振り返る

ニチレイ、味の素などの冷凍食品およびハウス食品のカレールーなど食品が軒並み値上げを行う。様々なものの価格が上がってきているのを感じさせる出来事であった。同時に、生活の厳しさを訴えるような声も今年は多く聞かれた。

イスラム過激派組織ISILに対する対策を行う補正予算を可決。また国際テロ対策本部を設置するなど国際テロに対する防衛を強化する形となった。

2015年3月を振り返る

馬券の払戻金の所得を申告しなかったとして大阪市の元会社員の上告審判決で裁判官5人が一致、競馬で購入手法によっては営利目的であり所得税の納税義務が生じるという事例が出来た。

チュニジアのバルド国立博物館をイスラム過激派組織アンサール・アル=シャリーアが襲撃し、日本人3人を含む23人が死亡した。イスラム国の活動が顕著に見られるようになる。

2015年4月を振り返る

日経平均株価が一時、ITバブル以来の2000年4月17日以来おおよそ15年ぶりに2万円台を突破した。以後2万円を境に上下を繰り返すも最終的には1万9000円台で1年を終えた。

首相官邸屋上にドローンが墜落しているのが発見される。ドローンの規制をめぐって意見が倒錯するも明確なガイドラインは今だ成立していない。測量など専門分野ではすでに活用が進んでいるものの、ドローンは一般には普及していないのが現状である。

2015年5月を振り返る

大阪都構想の是非を占う住民投票が行われ、僅差で反対が多数となり否決された。この責任をとって橋下徹市長は政治家引退を表明した。翌日、江田代表が維新の党の代表を辞任し、最後には維新の党は実質解党となった。

コーヒー大手チェーンのスターバックスコーヒーが47都道府県の最後の鳥取県に第1号店をオープンした。オープン当日には長蛇の列が形成され、スタバと似た名前のとれるすなば珈琲も注目された。

2015年6月を振り返る

日本年金機構が不正アクセスによって年金の受給者および加入者の個人情報、その数にして約125万件が流出したことを発表した。同職員がパソコンに届いた電子メールのファイルを不用意に開き、ウイルスに感染したことが原因である。これを受けてマイナンバー法案の是非についても議論が深まることとなった。

選挙権の年齢を20歳から18歳へと引き下げる公職選挙法改正案が参議院で可決し成立した。2016年夏の参議院選挙から18歳以上が投票をできるようになる。

2015年7月を振り返る

第153回芥川賞にお笑い芸人又吉直樹氏の描いた『火花』が選出される。これを受け書店では売り切れが続出し、単行本では239万部の発行部数を突破した。

大手総合電機メーカーの東芝が不適切会計問題における調査報告を発表するとともに、歴代三社長の役職辞任、そして経営責任の問題の所在を明確化する方針を示した。しかしながら、2015年末でも明確な回答は出ていない。

2015年8月を振り返る

終戦70周年を迎え、『安倍内閣総理大臣談話』が行われた。村山談話、河野談話をどれだけなぞるのか、戦争に対する謝罪お部分があるのかといったことが注目された。

国内未上場スタートアップでは最も高い評価を受けていたメタップスが上場を果たす。赤字上場ではあるもののCEOの佐藤航陽の手腕などに注目が集まり、高い株価を記録した。

2015年9月を振り返る

東京オリンピックでのエンブレム問題で、佐野研二郎氏のエンブレムの使用を中止する方針を固めた。今年1年間、そして2016年にかけてオリンピックに関する騒動が続く。

ラグビー日本代表が世界ランク3位の南アフリカに34-32で勝利。その後も最終成績3勝1敗という好成績を残し、五郎丸歩選手の人気も相まって2015年はラグビーブームとなる。

2015年10月を振り返る

ノーベル生理学・医学賞に微生物の研究を行った大村智氏が、ノーベル物理学賞にニュートリノの研究を行った梶田隆章氏が選ばれた。これで2015年はノーベル賞受賞が日本国内で2人に上った。

三井不動産レジデンシャルの販売した横浜市都筑区の大型マンションで基礎工事のくいが地盤に届いていなかったことが、建物のひび割れから発覚した。旭化成建材の下請け工事に問題があったと発覚。いまだに問題は解決していない。

2015年11月を振り返る

日本郵政グループが日本郵政・かんぽ生命・ゆうちょ銀行の3社で親子上場を果たした。初値から順調に株価は上昇し、本年度のIPO案件の中では数少ない安定した良案件とあった。

読売ジャイアンツの福田聡志、笠原将生、松本竜也の3選手が野球賭博に関わっていたことが発覚した。さらには米テキサスレンジャーズのダルビッシュ有選手の弟が胴元側として発覚して球界は騒然とした。

2015年12月を振り返る

連立与党の自民党・公明党が消費税10%の際の食品の軽減税率(8%)を適用する品目について『酒類と外食を除く飲食料品全般』とすることを決めた。

東京オリンピックのメイン会場となる新国立競技場のデザイン案で建築家の隈研吾氏がデザインし、大成建設・梓設計らが設計を手がけるA案が採用された。完成は2019年11月の予定である。

企業の不祥事が相次いだ2015年

2015年はマクドナルド、東芝、三井不動産レジデンシャルなど企業の不祥事が相次ぐ年であったように思える。一流の大企業の不祥事ともあって企業の信用が落ちることになったように思える。
また、オリンピックのエンブレム問題、新国立競技場問題についてもゴタゴタ続きであり、国民の心配は尽きないだろう。

2016年ははたしてどんな年になるのであろうか。