Facebookの驚異的な成長


Facebookと言えばSNSという市場においてすでにNo.1の企業である。
そんなFacebookはいまだに驚異的な成長を示している。

広告ビジネスにおいて

オンライン広告市場の規模は1402億ドルである。その中でGoogleが604億ドル、Facebookは162億ドルとされており、それぞれ43%、12%という破格の数字を2社で叩き出している。Googleの検索エンジンによる広告が世界の広告市場の中で非常に大きなシェアを占めているのは周知の通りであるが、Facebookはすでにその次につけている。

Facebookの2015年通期の売り上げは179億ドルであり、純利益は65億ドルと利益率についても圧倒的な数字であることが分かる。この規模で前年比43%という右肩上がりの売り上げ成長は他に類を見ない。世界一の企業へと達したアルファベット(Google)以上のスピードで成長しているのがFacebookである。

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成長余力を残し続けるFacebook

Facebookについて語られるのはその買収の先見性であることが多い。Instagramに始まってワッツアップと的確にSNS市場を押さえている。ところが、Facebookの将来性はそうした子会社によるものだけではない。実は、世界最大のSNSであるFacebookのユーザーは今も増え続けている。

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アクティブユーザーの数は常に増え続けており、2015年末には10億3800万人に到達している。LINEのユーザー数が2億人程度であることを考えると非常に大きな数字である。広告による売り上げを95%以上が占めるFacebookにとってはユーザー数が増えれば増えるほど利益を生み出すことができる。

アジアの経済発展がFacebookのカギ

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上図を見れば分かるように、地域別のユーザー数あたりの売り上げは北米が最も多く、アジアはその10分の1ほどである。純粋にその国の経済水準がある程度比例していると考えることができるだろう。世界の人口の半分ほどがアジアであることからも分かるように、アジアの市場は非常に大きいものである。アジアの経済水準が北米と同等程度になればFacebookの売り上げは莫大に上がることであろう。

今現在におけるアジア市場はそこまで旨みのあるものではない。しかし、今後必ず成長するのは目に見えている。10年後20年後を見据えて数々のIT企業がユーザー獲得を図る中、Facebookは何十歩もリードしていることだろう。

Facebookの株価が上がっていることにより、マーク・ザッカーバーグ氏は世界第6位の富豪となった。総資産額は5兆5000億円となっているなど、まだ30代とは思えない驚異的な成長を果たしている。