ヤフーとソニー不動産のタッグ、おうちダイレクトの不振


ヤフーとソニー不動産という異色のタッグによるおうちダイレクトの業績は不振だ。
なかなか越えることのできない不動産業界の壁とは。

おうちダイレクトはいまだ成約数ゼロ

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不動産業界の革命を感じさせるサービスが登場した。 その名は『おうちダイレクト』。ソニーとヤフーの提携で生まれたC2Cの不動産取引プラットフォームだ。この革新的サービスの ... 続きを読む
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起業家.com

2016年2月24日現在、おうちダイレクトの成約数はゼロである。デビューとともに話題になった同サービスではあるものの、3ヶ月経って成約はゼロであり、物件の登録数も24件と機能していないようである。不動産革命と呼ばれ多くの期待を集めるものの、現状を見る限り不動産業界のあり方が変わるようにはとうてい思えない。

問題は、インターネット上で契約が完結すると思われていることにより、売り手買い手からの取引に対する不安が抜けきれず、ユーザーの反応が芳しくないようである。不動産取引という形の中でインターネットによって状況が進むというのはあまりに不安であるようである。

おうちダイレクトがウケない理由

おうちダイレクトがウケない理由は言うまでもない。取引額が大きすぎるからである。1000万円を超える不動産の取引はやり直すことができない。服を買ったはいいものの、気に入らないので着ずに新しいものを買おうというような話ではないのだ。絶対に失敗できないものであるという性質の中でインターネット取引はあまりに不安である。

とはいえ、それを承知の上でソニーとヤフーはこのおうちダイレクトをスタートさせている。いかに安心して不動産取引をできるかどうかが大事であることは間違いないだろう。インターネットの利便性を打ち出すことによってかえってそれが危険なものであるという印象を抱かせてしまった可能性は否めない。そもそもおうちダイレクトによる取引の流れはどんなものなのか、それは安全なのかといったことがユーザーに伝わらなくてはいけないだろう。

おうちダイレクトの欠点

おうちダイレクトでは、物件調査を売主側に求めている。これは、従来は仲介業者が行っていたことであり、言ってしまえばこれらの専門的な業務を行う代わりに仲介業者は手数料の3%を支払うという形である。このめんどくささをユーザーは強いられることになる。物件価格の3%が浮くと考えれば(売り手と買い手間で合計3%浮くので1.5%ずつとして)3000万円の物件からすると45万円のためにユーザーは手間と不安を背負わなくてはいけない。45万円と考えると高額ではあるものの、3000万円の買い物を考えれば安いものである。こうした動作がITの力によってもっと快適にならなければユーザーには避けられてしまう。

おうちダイレクトについてはUIのさらなる最適化がなくてはなかなか難しい点ではあるのではないだろうか。現状、おうちダイレクトが普及する可能性はなかなか乏しいのではないだろうか。今後、劇的なテコ入れが求められるだろう。