Apple Watchは時計市場をひっくり返す?


不評に終わったApple Watchではあるが、
その出現による影響は非常に大きい。特にスイスの時計市場は大打撃を受けたという。

スイスの時計市場が大打撃?

スイス時計産業連盟の発表によると、Apple Watchの発売後の5月、スイスの時計輸出額は8.9%、17億円スイスフラン(約2,270億円)もの減少に見舞われました。

これは2009年11月以来、最大の下落であり、特に香港向けの輸出が34%と大きく落ち込んだのが影響している模様です。

出典 http://iphone-mania.jp/

スイスの時計市場が大打撃を受けているという。ここまで輸出が落ち込んだことも珍しい。さらに、香港向けの輸出が落ち込んでいることもチャイニーズがスイスの高級時計からApple Watchへと購買意欲を向けたことが推測される。お金に余裕があり、新しいものが好きなチャイニーズらしい結果だと言えるかもしれない。

Appleの上級副社長は予想済み?

Apple Watchの発売前、Appleのデザイン担当上級副社長であるジョナサン・アイブ氏は、Apple Watchの発売がスイスの時計産業に大きな影響を与えるだろうと語っていましたが、その言葉が早くも現実となったようです。

出典 http://iphone-mania.jp/

発売前からAppleはこのようなスイスの時計産業への影響は予想していた。ブランド性を求める時計というジャンルでは一緒なのかもしれない。今後もスイスの時計産業はApple Watchの動向に悩まされることになるかもしれない。

Apple Watchは時計産業を脅かすのか

未来を担うAppleWatchがとるべき方向性とは

この記事でApple Watchについては考察したように、現状機能性という点では特に意味をなすほどではない。また、そのデザインについてもダサいという意見が多くAppleブランドも手伝ってある程度売れているものの期待を下回る結果となった。

ただ、それでもAppleの力は大きくスイス時計市場に大打撃を与えるほどの結果となり、時計市場のシェアを奪う結果となっている。人間は時計を1つしか基本的につけないのであるから当たり前である。通常の時計とスマートウォッチの明確な使い分けが存在しない限りはApple Watchが売れれば売れるほどスイスの時計は売れなくなることになる。

スマートウォッチに勝ち目はあるのか

とはいえ、現状腕時計をスマートウォッチをつけている人間どちらの方が多く目にするかと言えばそれは一目瞭然であろう。腕時計という長く親しまれた文化を覆すことはそう簡単ではない。ガラケーをスマートフォンが上回った時のようにスマートウォッチが市場を支配する日はくるのだろうか。

先ほど挙げたスイス時計市場への打撃は、”腕時計しか選択肢がなかった”状態が”スマートウォッチという選択肢もある”という状態に変わっただけに過ぎない。その結果多少の層がためしにスマートウォッチを買ってみたという形だろう。腕時計よりもスマートウォッチを選択するという考えを持っているユーザーは決して多くない。
ただし、これからキラーコンテンツと呼べる存在(それを使うためにデバイスを買うというもの。DSで言えばポケモンのような。)が出てくるかにかかっているのではないだろうか。そしてデジタルデバイスであるからこそのデザイン性にかかっている。ここではあえて10年後にはスマートウォッチが3割を占めていると予想したい。